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CV数を162%改善! カーセンサーが導入したCriteoのアプリ内広告の魅力とは

導入後CV、CPA共に大幅改善

MZ:導入した結果、改善された点を教えてください。

中村:指標として、改善することができたのは、CPAとCV数ですね。「Criteo InApp」単体での効果を見た際に、CPAは目標の86%に抑え、CV数は162%となりました。この数字は、当社のCV数で大きなウェイトを占めるリスティング広告よりも良い数字でした。

 また、導入したのが2015年の12月からと、一番中古車が売れるシーズンでもあったので、季節要因でないかを確認したものの、季節要因抜きでも、明らかに成果が出ていました。

MZ:季節要因関係なくこの数字は素晴らしいですね。他に導入して良かったと思う点はありますか。

中村:自社内で運用しやすい点ですね。例えばリスティング広告の場合、設定項目が多すぎて、日々の調整に相当な時間、人材のリソースを割く必要があります。ただ、Criteoは最初のKPIなどの要件定義をして運用を始めてしまえば、毎日5分くらい調整を加えるだけで配信を最適化できましたね。

MZ:作業量に対する効果も絶大だったのですね。今後はどのような活用を考えていますか?

中村:今後は、先述したCVRに特化した改善を行いたいです。これまでは、CPIとCVRのバランスをとっていました。例えば、CPAで見て効果が良いかという観点で、CPIが低くCVRも高い媒体と、CPIは高いがCVRも高い媒体をミックスして成果を調整していました。

 ただ今後は、CPIは低いがCVRが低いという、CPAで見ると効果が芳しくなかった広告媒体でも、インストールを促進して「Criteo InApp」でCVRを高めてCPAを改善させるといったことが可能になる。当社も運用のノウハウを日々蓄積しておりますので、今後まだ数字の改善余地は大いにあると思っています。

三野:その活用の仕方はとても新しいと思います。なぜなら過去実績のKPIを再評価していると思うんです。通常であれば、CPIに対してインストール後の商品CVRがあまりふるわなければ、そこで当該媒体への出稿を減らすか止めるかを選択するでしょう。

 しかし「Criteo InApp」を活用することで、商品CVRを向上させることでLTVを高め、広告ポートフォリオ全体の効果の底上げを図り、良い結果と評価し直せる。過去のKPIを再評価しても出稿費の正当化が成り立つというのは、アプリ関連の広告主にとっては嬉しい話だと思います。アプリマーケティングを行う際に、インストール広告自体での出稿費が過去に積みあがってしまい「送客して終わり」というケースも多いので。

コンテンツマーケティングでユーザーの裾野を広げる

MZ:最後に今後の展望を教えてください。

中村:短期的には、スマートフォンのブラウザ上からアプリへの送客に注力したいですね。ブラウザ上でカーセンサーを使っている方にはアプリのインストールを促し、インストール済みの方にも、ブラウザ上の行動履歴をもとに「Criteo InApp」を最適化できればと考えています。

 また、長期的な施策にはなりますが、コンテンツマーケティングをより強化していきたいと考えています。といいますのも、中古車は大きい買い物で、軽い気持ちで買えるものではありません。ユーザーにはできる限り納得のいく買い物にしてもらいたいんです。

 そのために、ユーザーのクルマ選びに関する知識やライフスタイル、タイミングに応じて、 適切なコンテンツを提供できればと思っています。

MZ:確かに、ユーザーの理解が深まるコンテンツがあると、購入時の満足度が高まりそうですね。

中村:これまでコンバージョンファネルの最適化を最重要と位置づけ、UIに関してはユーザーの探しやすさに特化してきました。そこに自負はあります。

 ただ、車の探しやすさは磨かれている一方、自分自身がユーザーとしてサイトを見たときに、正直な話、面白みや遊び心の要素は少し欠けているなと思ったんです(笑)。ですので、今後は新たにコンテンツでユーザーとの接点を作っていき、それがカーセンサーのブランディングに繋がるよう注力していきたいですね。

三野:コンバージョンファネルの改善を徹底的に行ってきた貴社だからこそ、コンテンツマーケティングは有意義な施策ですね。当社としては、中村さんからあった要望から新たな機能も実装していきたいですし、よりハイパフォーマンスの出せる機能、アルゴリズムの改善に取り組みたいと思います。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/03/22 08:00 https://markezine.jp/article/detail/23982

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