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「顧客が知りたい情報だけを届けたい」フィデリティ証券がLINEビジネスコネクト活用で実現したこと

LINEを重要な顧客接点に

MZ:ここからは本題である、LINEビジネスコネクトの活用事例についてお伺いしたいと思います。どういった経緯から導入するに至ったのですか。

中山:1口1円で運用が開始された投資信託は、1万口あたりの値段のことを「基準価額」と呼んでいるのですが、それは1日に1回変わるんです。通常であれば、変化を確認しにお客様はサイトに来るのですが、先ほどお伝えしたように相場が悪いと来なくなる。しかし、相場が悪い時に投資すれば安い金額で購入することができる、いわば同じ金額で多くを投資できるチャンスでもあるのです。

 そこで、お客様が設定した基準価額を超えた、もしくは下回ったときに通知できるサービスをスタートしました。

MZ:なるほど、スタート時からLINEの通知を活用したのですか。

中山:はじめはメール通知だけを考慮していました。しかし、現在スマートフォン上のコミュニケーションにおいてLINEはメールに取って変わる勢いで浸透していますよね。それを踏まえた時に、LINEも選択肢として用意したほうが良いのではないかと思いました。

 そして調べたところ、LINEビジネスコネクトであれば、自社の顧客データとひも付けた通知の配信も可能で、かつ幅広い年齢層にLINEが使われ始めていることもわかったので、導入に至りました。

お客様が必要としている情報だけを届けたい

MZ:基準価額をユーザーが設定した価額に達した際に通知をしているとのことでしたが、具体的にどういった通知を行っているか教えて下さい。

中山:先ほどお伝えした「基準価額」をお客様自身が設定した上限、もしくは下限の値に達した際に通知をします。他にも、お客様が保有するファンドで分配金が発生した、分配金の振込予定がわかった時に通知を行っています。

MZ:顧客の投資をサポートする側面が大きいんでしょうか。例えば、キャンペーンの告知などにも使うこともできると思うのですが。

中山:導入当初はキャンペーン告知なども考えたのですが、見送りました。といいますのも、LINEはお客様にとって重要度の高いアプリだと思うんです。そこで最初からマーケティング目的のキャンペーン告知に利用すると、本来の目的であった基準価額の通知機能などを利用してくれなくなってしまうではないかと危惧しました。

 ですので、当面はお客様自らが必要としている情報だけをLINEというプラットフォーム上でお送りしたいと思っています。その結果、お客様にとって重要な情報が届くものとして認識してもらえれば良いですね。

次のページ
LINE利用者のほうが平均残高が高い結果に

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/08/01 10:00 https://markezine.jp/article/detail/24863

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