企画時は「アプリの市場データ」を見ながらポジショニングを
アプリを企画する段階では、市場を見渡してどのようなアプリが世の中に存在し、消費者にダウンロードされ、実際に使われているのか把握する必要があります。これができていないと、アプリの企画が勘頼みになってしまい、膨大な投資をしたにも関わらず、誰にももとめられていないアプリを作ってしまったという結果を招きかねません。
このような事態を避けるために、アプリの市場データが有効です。市場データを活用する製品はいくつか出ており、App Annieを例にすると「Usage Intelligence」の場合なら、今アプリストアにあるアプリがどれだけ使われているのかを、アクティブユーザー数や利用時間といったレベルで把握できます。「Audience Intelligence」という製品ならば、性年代といった利用者属性や、重複して使われているアプリなどもわかります。
これらの情報を見ていくことで、いま自分たちが狙っている市場にどのようなアプリが存在し、どのアプリが誰にどのように使われていて、自社にとっての本当の競合はどこなのかという具合に市場を俯瞰でき、これからつくろうとするアプリを的確にポジショニングすることができるようになるのです。

新規獲得の方法は自社や他社の「広告施策とDLの変化」から学ぶ
良いアプリを作ったとしても、消費者の手に届いて、使ってもらえなければ意味がありません。そのためには、ユーザー獲得のためのマーケティング施策を最適化していく必要があります。アプリのユーザー獲得施策には様々なものがありますが、代表的なものとしてASO(App Store Optimization)対策があります。ASOとはアプリストア内でのSEO対策のようなもので、検索結果の上位表示を狙うことなどで、自然流入でのダウンロードを増やす施策です(ASOの詳細は次回以降に説明します)。
こういった施策を展開する際には、アプリストア内でどのようなキーワードがどれくらい検索されているのか、また、キーワード変更などの対策を打った際にダウンロード数にどのような変化があったかを見ていく必要があります。
広告についても同じです。どのような広告施策が、ダウンロードや利用者数、収益にどれだけ結びついたのか、自社はもちろん他社の施策からも学び、改善を繰り返していく必要があります。例えば、App Annieの「Marketing Intelligence」の場合は、他社がどのような広告を出稿しているのか、また広告出稿期間中のダウンロードの推移を把握することができます。
