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MarkeZine Day 2016 Autumn レポート

「離脱してもいい、重要なのは戻って来られる仕組み」サンリオが語る“3世代に渡る”お客様との付き合い方

線ではなく、点の連鎖で考えるカスタマージャーニー

 様々な施策を進める田口氏は、カスタマージャーニーについて「“線”で捉えずに、長期の視点で“点”のコミュニケーションをどう最適化するかを考えるべき」だと主張する。

 「ファンがブランドから離れる時期は必ずあります。だから、企業側の視点で“こうあってほしい”という1本の線上に、無理矢理とどめることは非常に難しい。だからもっと柔軟に、点の連鎖で線を考えて、お客様が戻ってくださったときに次の点にどうバトンを渡すかが重要だと考えています」(田口氏)

 さらに、ユーザー視点で考えて“歓迎”と“おもてなし”を徹底することや、デジタルとリアルの顧客接点を包括的にジャーニーに取り込み、“体験”を重視すること、そのためにSNSを積極的に活用することも必須であると語る。

 最後に、実際にキャラクター離れを起こして休眠していたユーザーが、大人になってアクティブに戻った例として、サンリオ社員、鈴木理恵氏のケースが紹介された。

 鈴木氏はサンリオ入社2年目。幼少時のハローキティブームには乗っていたが、その後は子供が生まれるまでアンチキャラクター時代が続いたという。

 変化の契機になったのは、産後2年目のアメリカ旅行。現地の海外セレブの間で起きていたハローキティブームを知ったことだ。そのとき、“キティって、オシャレな大人のなかでも人気があるんだ”と見直したという。さらにサンリオに入社してからは、仕事でピューロランドに通うようになり、意識が徐々に変わってきたという。

 「かたくなにアンチキャラクターだった鈴木でも、ピューロランドで感動的な体験を重ねるうちに、とうとうショップで買い物をするに至り、今では周りのママ友にもサンリオ商品をおすすめしているそうです。こうして、確実にサンリオへのロイヤリティが上がっているわけですが、そこにはサンリオとの距離が近づくきっかけとなったピューロランドでの体験や商品があったのです。これはほんの一例ですが、ぜひ皆様も、ピューロランドに足を運んでいただけると、その体験の凄みをおわかりいただけるのではと思います。本日はご清聴ありがとうございました」(田口氏)

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この記事の著者

伊藤 真美(イトウマミ)

フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの製作などを経て独立。ビジネス系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2016/11/22 10:00 https://markezine.jp/article/detail/25465

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