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「コンテンツはソーシャルファーストで作成すべき」 SNS戦略についてオラクルVPリーヴィス氏が語る


デベロッパーがサルサダンサーだった!? オラクルの成功事例

――オラクルのSNS運用における成功事例を教えて下さい。

 ラテンアメリカの女性デベロッパーを紹介したコンテンツは、好評をいただきました。我々はこの女性に対して、今までで最も面白かったコードはどんなものか。最も変だったコードはどんなものか、個人的にどんなことにパッションを抱いているか、どんな趣味があるか……と、様々な質問をしていきました。

 その結果、この女性はサルサダンサーであることがわかりました。さらに彼女はサルサとコーディングの仕事を比較し、コーディングの用語を使ってサルサダンスの動きを説明してくれたんです。

人気コンテンツとなった女性デベロッパーに関する投稿

 これは我々が運用するSNSの中でも人気コンテンツの一つとなっていて、デベロッパーのコミュニティ内ではもちろんエンゲージメントが高かったのですが、それ以外にもアメリカやインドで、人気が高いコンテンツになりました。

 また、Oracle Marketing Cloudの事例として、ヘッドホンを販売しているSKULL CANDY様の動画はインプレッションとエンゲージメントの数値が非常に高かったですね。

――インプレッションとエンゲージメントというお話がありましたが、SNSを運用する際のKPIは、何に設定しているのですか?

 ソーシャルメディアでは、大きく3つの段階に分けて追う必要があります。アウェアネス(認知)、エンゲージメント、そしてコンバージョンです。アウェアネスのKPIとしてはインプレッション、リーチが挙げられます。そしてここに、エンゲージメントとエンゲージメントレートを加味します。エンゲージメントレートについては、たとえば動画が最後まで視聴されたのか、どこでドロップしてしまったのかというパーセンテージを見ながら、動画の長さなどを改善します。

 需要創出についてのKPIはコンバージョンです。何人がSNSからイベントにサインアップしたかなどを見ていきます。また、A/Bテストを行いながら、どのクリエイティブの結果が良いかを随時チェックしています。

動画は長くて20秒 成功のカギは「ソーシャルファースト」

――SNS運用における成功のポイント、秘訣はありますか?

 まずはソーシャルファーストなデザインコンテンツを作成することです。コンセプトが生まれる一番初めの段階から、ソーシャルメディアを意識してコンテンツをデザインしていくということです。また、魅力的なビジュアルを用意することが重要です。なぜなら、SNS運用においてメインで使いたいプラットフォームには、動画中心の物が多いからです。

 動画を作成する際は、長くても15~20秒くらいだと、成果が出やすいです。一方画像においては、コントラストがしっかりとあり彩度が高く生き生きとした画像が、良い結果を出しています。特にライフスタイルを描く際には、そのような画像がほとんどのプラットフォームにおいて高いパフォーマンスを出しています。

 また、タイムリーなイベントなどを活用すると、エンゲージメントを高めることができます。我々の例を挙げると、Linuxの公式マスコットTuxを使い「ハッピバースデーLinux」というコンテンツを投稿したところ、技術者の間ですごく評判が良かったです。このように、今起きている事象を捉えることも重要です。

――ソーシャルファーストでコンテンツを作成する際のポイントを教えて下さい。

 ソーシャルファーストでコンテンツを作成する際に最も重要なのは、適切なスキルを持ったスタッフがいるかどうかという点です。たとえば優秀なコピーライターであれば、短いフォーマットでストーリーを作ることができるでしょうし、グラフィックデザイナーやビデオグラファーなど、撮影後すぐにその場で編集できるようなスキルを持った人たちが必要です。

 また、ただ単にクオリティが高ければ良いわけではなく、場合によっては舞台裏ということで、スマホで撮影したもののほうが、しっかりお金をかけてプロダクション環境を整えて制作したものよりも、パフォーマンスが良かったりします。だからこそ、適切なスキルを持った正しいスタッフがいるかどうかが、重要なんです。

 特に日本には絵文字、スタンプ、アニメといった文化があり、メッセージングプラットフォームが重要になってくるため、イラストレーターも必要でしょう。

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2017/02/27 15:47 https://markezine.jp/article/detail/25717

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