反応率が高いのは月末より月初
――反応の良い曜日や時間帯はあるのですか?
永野:月末より月初のほうが開封率やクーポンの利用率は高いですね。毎月6日〜9日は「ロックデイズ」、20日と30日は「THANKS DAY」といって、お得に買い物ができる日を設定しているのですが、前者のほうがアプリの利用率が高いです。
ただ、ここまで上げてきたお客様の反応は、割引クーポンの配布が前提になっていることが多いです。今後は、割引以外の特典のときや特典がないときに反応はあるのか、来店してもらえるのかを含めてテストしていく予定です。クーポン以外にスタンプ機能もありますが、割引以外の動機づけでお客様が絶対に来店される日が作れたら、と考えています。
アプリでも「体温のある販売」の姿勢を貫く
――最後に、今後アプリをどう活用していきたいか伺えますか。
永野:情報発信の面では短期的には、社内での運用を整えることがマスト要件ですね。店舗が主体となって情報発信をできる仕組みをいち早く整えたいと思います。また、先程触れたとおり、現状はクーポン施策で集客をしている段階です。最終的には、こちらから発信する記事を読んで、ほしいものが見つかったり需要喚起されたりして、来店していただく流れを作りたいですね。「発信するコンテンツありき」にもっていきたいと思います。
そもそもR.O.Uのブランディングは、従業員が使い手や作り手の体験を手書きのPOP等でお客様にお伝えする「体温のある販売をしていく」ところにあります。アプリ内のコンテンツもそこからぶれずに配信をしていきたいと考えています。
データ活用の面では、マーケティングのデータベースとして活用できるところまでもっていきたいですね。現在はアプリの情報はアプリで完結しています。オムニチャネル化の面でも、顧客理解の面でもスタートラインに立った状態です。
POSデータとアプリの属性データを紐付けできれば、お客様が本当にほしいものを提供できているか検証することができます。商品の開発や仕入れといったマーチャンダイジングを含めた戦略を練ることができるでしょう。さらに、そこにLINEなどのSNS連携ができれば、実店舗とデジタルを股にかけたコミュニケーションが実現できると考えています。
