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グローバルリーダーの広告プラットフォームが日本にも!Kenshooが日本市場で本格展開へ

 イスラエルに本社を置く、マーケティングプラットフォームを提供する企業、Kenshoo(ケンシュー)。SnapchatやPinterestとパートナー提携を結ぶなど、2017年早々から動きが活発だ。世界的には抜群の存在感を誇るKenshooが、いよいよ満を持して、日本市場での本格的な活動を開始するという。そこで、彼らの技術力の賜物であるKenshooアルゴリズムや、今後の日本での展望を中心に、アジア太平洋地域を担当する宮野貴行氏に話をうかがった。

「ご健勝」が由来のKenshoo、日本市場の拡大

 Kenshooは、2006年にイスラエルで設立されたプラットフォームベンダー。その後、アメリカのサンフランシスコに営業拠点の中心を置くとともにグローバルで190カ国以上に展開。日本をはじめ27の拠点を構える。

 主なソリューションとして、顧客のROI改善や最適化支援を目的に、検索連動型広告の自動管理ツール「Kenshoo Search」やソーシャルメディアの広告プラットフォーム「Kenshoo Social」を提供している。

 日本ではあまり知られていない存在ながら、驚きなのは社名の由来が日本語から来ている点である。

 Kenshoo 宮野貴行氏
Kenshoo 日本法人代表/VP of Sales (Global) 宮野貴行氏

 「みなさまに“ご健勝”を、の言葉から名づけられています。当初はそのままのKenshoだったと聞いていますが、ITで成功しているGoogleやYahoo、Facebookの各社がo(オー)を二つ重ねているので、世界的に大成功をおさめる企業にあやかって、Kenshooと表記するようになったようです」(宮野氏)

 由来を語る宮野氏は、日本をはじめAPAC(アジア太平洋)を統括するチームに在籍。宮野氏自身、ヨーロッパやアメリカの事業会社を経て、ロンドンで自ら事業を立ち上げたほか、マーケティングツールのベンダーにてAPACのヘッドオブセールスを担うなど、数々のグローバル企業を経て、今に至る。

 「Kenshooの日本チームには3名が在籍します。3名と聞くと少なく感じるかもしれませんが、私をはじめ、APACの各オフィスの経験豊富なマネジメント層が中心となりながら常時数十名のチームで動いております。互いにAPACを見る体制が構築できているだけでなく、常に本社のイスラエルやアメリカのサンフランシスコと協力して事業を拡大しています」(宮野氏)

アルゴリズムがもたらす広告効果の最適化とは?

 「アメリカでは、検索といえばGoogle、ソーシャルメディアだとFacebookやInstagram、そしてプラットフォーム(広告運用、最適化)だとKenshooと並び称されている」と宮野氏は解説する。この背景には、実際にKenshoo自身がGoogleやFacebook、Instagramとの連携を重ね、共同で研究開発を重ねてきた実績があるからだ。

 宮野氏曰く、アメリカ西海岸では同国を代表するベンチャーキャピタルである、セコイアキャピタルの投資対象となるのが成功の証しとも言われている。その中でAppleやGoogle、FacebookがそうであったようにKenshooも投資対象となっていることも、アメリカにおけるKenshooの評価や見られ方が想像できる。

 Kenshooがこれだけ世界的なトッププレーヤーと提携でき、肩を並べられるのは、優れたKenshooのアルゴリズムの存在が大きい。後にも触れるが、地勢的にイスラエルは軍事技術の発展とともに高い予測精度を求められる技術開発が進んだ。

 「Kenshooは、以前からFacebookやInstagramの広告に関するAPIが開放されている、ごく限られたパートナー企業の一社です。膨大なデータを処理し、各種業界の動向を踏まえ、数百万回単位でアルゴリズムを書き換えながら広告の最適化を図っています」(宮野氏)

 Kenshooの強みは、GoogleやYahoo、Facebookなどのデータを集め、独自の予測アルゴリズムで自動的に最適化し、それらを今後の広告配信に最大限活用できることだ。

 たとえばKenshooのプラットフォームでは、Googleの検索連動型広告やディスプレイ広告で効果的なキャンペーンをYahooやBingなどに簡単に配信できる「ミラーリング」機能を実装。加えて、そこで得たデータをベースにFacebook、Instagram側に高精度なセグメントでの広告配信のできる「IDA」(Intent-Driven Audiences™)機能がある。それらの繰り返しで知見が蓄積され、さらにアルゴリズムの精度が向上していく循環を生む。

 「運用型広告の場合、従来は日々のパフォーマンスを見ながら、ROIを高める観点に基づきながら入札したりするわけですが、工数はかかるし、そもそも予測が難しい。そこを自動化、最適化したのがKenshooのアルゴリズムです」(宮野氏)

SnapchatやPinterestと提携

 そんなKenshooは2017年、日本で本格的にプラットフォームの提供社数の拡大を目指すという。既にKenshooの動きは活発だ。1月末から2月頭にかけて、同社ではSnapchat(スナップチャット)やPinterest(ピンタレスト)と次々とパートナーシップを結んでいる。

 「Snapchatは広告プラットフォーム、Pinterestとは検索連動型広告(サーチ)に関する提携です。両社ともグローバルでアライアンスを組んでいます。今後、SnapchatやPinterestの日本市場でのプレゼンスが高まれば、日本でも展開するかどうかを判断します。技術的にはいつでも投下できるので、タイミングを見ている状況です」(宮野氏)

 特にアメリカの若年層からの支持が熱いSnapchatは、1日(24時間)で投稿が自動的に消えるSNSとして知られており、世界的に勢いのあるSNSを、先を見据えて提携したインパクトは大きい。「Snapchatに広告を配信する場合、Kenshooであれば効率的」という仕組みが作れたからだ。これはPinterestに関しても同様のことがいえる。

 「Pinterestは、自分が興味のある画像を集めるサービスで、セグメントに優れています。同じ画像を扱うInstagramよりビジネスユースで効果が見込めます」(宮野氏)

 Pinterestの場合、Kenshooのみがパートナーシップを提携している事実も付加価値である。宮野氏はワクワクするという意味で「先の展開が読めない」と話す。

 「元々我々は、GoogleやYahoo!などで展開する検索連動型広告キャンペーンを管理し、自動化や最適化を行ってきました。各種データを統合したアルゴリズムでPinterestへの展開ができます。逆もしかりで、Pinterestで得た効果的なデータをGoogleなどに活用できるようになります」(宮野氏)

スモールビジネス向けに門戸開放

 現状の日本では、まさにKenshooは知る人ぞ知る存在。ただ国内でも、2014年11月から「楽天トラベル」に検索連動型広告の自動管理ツール「Kenshoo Search」が採用されているなど、Kenshooのプラットフォームを用いた広告配信の動きは既にある。

 この輪を広げるために、Kenshooは着々と具体策を進めている。そのうちの一つが、中小企業向けへのアプローチで、3月からは東京の京橋にオフィスを置くマーケティング支援会社EXIDEA(エクシィディア)と提携し、本格化させる。これまではグローバル戦略に基づき、一定以上の出稿費を支払う大手企業に限った対応しかできていなかった。

 「不測の事態に備えてイスラエルやアメリカを交えた万全の対応となると、一定の制限を設けざるをえませんでした。これまでもSMB(Small and Medium Business)から数多く、Kenshooを利用したいという声がありながら、お断りせざるをえない状況でしたが、これからは違います! 日本市場にも本腰を入れる中で、EXIDEAと提携しながらSMBを開拓したいと考えています。

 今後は、提携パートナーをさらに増やし、SMBでの活用実績を重ねていきたい。我々がKPO(Kenshoo Portfolio Optimizer)と名づける、Kenshooを通じた広告最適化を様々なビジネス規模のみなさんに数多く体感いただきたいです」(宮野氏)

優れた自動最適化機能で工数を削減

 ここまでを整理すると、Kenshooを導入すれば、KPOに基づいた工数の少ない最適な広告運用が実現でき、データを蓄積するに従って、GoogleやFacebookの広告運用でより高精度な自動化が進む。では、同社のプラットフォームはどういったマーケターに向いているのだろうか。

 「日々多様化する運用型広告に管理・入札業務に忙殺され、本来最も時間とリソースを割かなければいけないクリエイティブに時間を割けない運用者にこそ、優れた自動最適化機能を持つKenshooは極めて有効なソリューションになります」(宮野氏)

このことが可能なのも、Kenshooのアルゴリズムがあってこそ。宮野氏は、イスラエルという国情が生んだ、軍事技術を背景に磨かれた高い予測精度力が、広告運用にも応用されて大きく発展したと解説する。

 「イスラエルでは兵役経験がない人のほうが少ないとお考えください。男性は満18歳で3年、女性は満18歳で21ヵ月という、世界でも珍しく女性にも兵役義務があり、忍耐強さや謙虚さといった特性を軍で磨きます。そうしたメンタリティ自体が、日本のみなさんにもなじみやすいでしょう。予測精度を軸に据えた技術力を後ろ盾に、弊社の社員が“Marketing Army(マーケティング・アーミー)”として、多くのマーケターを支援していきます(笑)」(宮野氏)

Kenshooが目指す支援の形

 2017年、日本市場でシェアを伸ばすために、特に力を入れたい観点について宮野氏は、「パートナーシップ」「エージェンシー」「広告主」の3点を挙げる。

 「1点目のパートナーシップについては、これまで培ったグローバルでの強みをそのまま日本に持ち込みたいと考えています。日本オフィスでは、日常的にイスラエルやサンフランシスコ本社とやり取りを続けていますので、グローバルの状況を日々共有することができております」(宮野氏)

日本に常駐する3名:右から、宮野氏、樋口和宏氏、潘慎宇(ぱん・しぇんゆー)氏

 Kenshooの狙いは、成長企業と提携を結びつつ、クライアントのパフォーマンスをあげていくことだ。成長性の高い企業同士の提携は、Kenshooの今後を占う目安になるかもしれない。

 「2点目のエージェンシーについては、特にSMBとのやり取りを増やしたい。Kenshooの理念は“PASSION(情熱)+HUMILITY(謙虚)+INNOVATION(改革)”ですので、理念に共感していただけるエージェンシーにはぜひKenshooを使いこなしてほしいですね。

 3点目の広告主については、Kenshooと直接取引の企業も増やしたい。予測技術には絶対的な自信がありますので、インハウスでの導入を検討していただきたいです。そのためにも、早く国内でのプレゼンスを高めて、マーケターの方々が“Kenshoo、よく聞きますね”というところまで知名度を向上させたいです」(宮野氏)

 Facebook、Googleといったグローバル企業と並ぶ、広告管理プラットフォームのグローバルリーダーKenshoo。グローバル展開を視野に入れる企業やマーケターにとっては、国内におけるKenshooのプレゼンスを高めようとしている今こそ、Kenshooプラットフォームを検討する絶好の機会なのかもしれない。

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この記事の著者

遠藤 義浩(エンドウ ヨシヒロ)

 フリーランスの編集者/ライター。奈良県生まれ、東京都在住。雑誌『Web Designing』(マイナビ出版)の常駐編集者などを経てフリーに。Web、デジタルマーケティング分野の媒体での編集/執筆、オウンドメディアのコンテンツ制作などに携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2017/03/09 10:00 https://markezine.jp/article/detail/26120