データを活用した広告価値向上の未来
現状欧米では、こうしたデータの活用を自動化したツールにより収益の増加に成功したメディアが続々と誕生しています。
広告主が求める「ビューアビリティ、ブランドセーフティー、不正インプレッション排除」それぞれの基準を事前に定め、自動化ツールでインプレッションを提供することで従来の「ビューアビリティ保証」の売り方とは違い、メディア側の損失を排除した広告価値向上を実現しています。
たとえば「ビューアビリティ保証」の場合、キャンペーン終了後に広告主が求める基準を下回るインプレッションは課金対象から外す形を取るため、メディアとしては損益につながってしまいます。
自動化ツールで基準に見合うインプレッションのみに配信することにより、無駄なく配信した全インプレッションを課金対象としながら広告主の求める基準を達成することができるのです。

また、ビューアビリティだけではなく不正インプレッションやブランド毀損の危険性も自動的に排除することができるため、それらを課金対象外とすることが、メディア側に損益を発生させずに実現できるようになります。

現状この様なサービスの導入は、弊社のPublisher Optimization Toolとの連携が完了しているサーバーをご利用いただいているメディアに限られてしまいますが、損益を出さずに広告主の要望に応え、広告収益の増加を実現しています。
以上が広告効果のデータを使ったメディア側の現状と今後の価値向上、マネタイゼーションの解説です。
今後、デジタル広告配信における広告効果検証ニーズは加速するでしょう。ビューアビリティやブランドセーフティー、不正インプレッションを基準にした配信の効率化を求める広告主および広告代理店と、そのニーズに応えることのできるメディアの両者間でのやり取りが積極的に進むことが予想されます。
日本でも先日、総合情報サイト「All About」を運営するオールアバウトが、国内の媒体社としては初となる弊社のパブリッシャー向けソリューションを正式導入し、健全な広告配信環境に対する取り組みを強化していくと発表しました。
その他の媒体社においても計測の導入や自動化ソリューションの検討も進んでいます。多方面でもデータを使ったメディア価値の調査なども検討されており、このような取り組みが積極化することで、良質な広告在庫を抱えるメディアの広告価値の再評価が進むことが予想されます。