ビッグデータの時代だからこそ、相関関係ではなく因果関係が重要に
MZ編集部:今後の目標をお聞かせください。
石川氏:相関関係と因果関係の違いをしっかり理解していただき、定性的なアプローチを有効に使っていただけるよう、「Sprint」の有効性を伝えていきたいです。企業は定量的なビッグデータを好む傾向がありますが、いくらデータを分析しても、期待に反して本質的なことがわからない、という状況に陥っている担当者も多いのではないでしょうか。
これはビッグデータのみでは、膨大な情報量があっても利用文脈に関する情報は薄く、状況や理由、目的についてはあくまで推測にならざるを得ないからだと考えています。つまりリアリティのある情報が少ないのです。
「Sprint」の強みは、サンプル数は少なくても、ユーザーの状況・理由・目的にまつわる文脈と濃い属性データをダイレクトに提供できることです。
まずは、リリースしたサービスをしっかり定着させることが第一ですが、因果関係を把握するには、顧客の「片付けるべき用事」を解く必要があるということを利用者には知ってもらいたいと思います。この顧客の「片付けるべき用事」を知るためには、文脈、つまり顧客の「ストーリー」を理解する必要があります。
「Sprint」を使ったインタビューは、この「ストーリー」を手軽に得ることができます。是非「Sprint」を、新たな、あるいは有効な打ち手を導き出す手がかりを得るためのプラットフォームとして発展させていけたらと思います。