MAには個性がある、MA導入の目的にあったものを選ぶべき
MZ編集部:「SATORI」は、どのような経緯で導入されたのでしょうか。
徳井氏:「SATORI」を知ったのは、植山さん(SATORI株式会社代表取締役 植山 浩介氏)のセミナーへ行ったことがきっかけですね。匿名顧客へのアプローチに強いというところに惹かれました。
MZ編集部:従来のMAは、企業が持っているリストの中から顧客をナーチャリングしていくことにフォーカスしていますよね。
徳井氏:MAとひとことで言っても、各社のツールで機能面の強みに違いがあります。私たちは、新規のリードを獲りにいきたいという意識が強くありました。そのため、Webサイトの閲覧履歴を分析することで、まだ個人情報を取得していないユーザーに対しても適切なアプローチを可能にする、アンノウンマーケティング機能をもつ「SATORI」がマッチしたのです。新規顧客を獲得しながらナーチャリングもできるという部分に、私たちが求めていたものがぴたりと当てはまりました。
MZ編集部:とりあえずMAを導入しようではなくて、何を実現したいかを考えてツールを選んだということですね。
徳井氏:はい。MA導入の2ヵ月くらい前からシナリオを考えて、目的をより明確にしていきましたね。また、しっかりとマーケティングに取り組むのは初めてだったので、使いやすさも重視していました。
「SATORI」は国産ツールなので操作画面がわかりやすく、機能の要望や改修などのフィードバックも前向きに検討してくれます。また、コストパフォーマンスも良いですね。”求めていたリード獲得機能がある・国産ツールである・コストパフォーマンスの良さ”この3つが決め手となり「SATORI」の導入を決めました。
営業担当者にMA導入を受け入れてもらうための壁……
MZ編集部:実際に「SATORI」を導入して、いかがでしたか。どのようなことから取り組まれたのでしょうか。
徳井氏:まず数万単位で社内に眠っていた名刺を、「SATORI」へインポートしました。そしてマーケティング担当から、セミナーのお誘いやお役立ち資料のご案内などのメールマガジンを定期的に配信するようにしました。
続いて、お客様の興味関心度合いに合わせたメルマガを配信や、確度が高いと検知したお客様には「SATORI」から直接商談へ誘導するようなメールを送っています。これで営業担当へホットなリードとして引き継ぐことができるようになりました。
また、テレアポのルールも変更しました。これまでは営業担当が独自に判断した顧客リストを使っていましたが、「SATORI」によりナーチャリングされた顧客リストを元にテレアポをするようにしたのです。
MZ編集部:なかなか思い切った作業フローの変更ですよね。営業側からの反応はどうだったのでしょうか。
徳井氏:自由にテレアポができないため、営業担当からは「MAに効果があるのか?」という若干ネガティブな反応はありました。ですから、まず我々マーケティング担当が行動し、「SATORI」の効果を示すことが重要なのではないかと考えました。
そこで、マーケティング担当が自ら「SATORI」を活用したテレアポを行ったのです。資料をダウンロードされたお客様やサイトの回遊率が高いお客様のリストを作成し、電話をかける。その後、アポの獲得率を出し、実際にMAの効果があることを営業担当に数値で見てもらえるように提示したのです。
「SATORI」を導入する前と比べ、約15倍のテレアポ率改善となりまして、一目瞭然の結果だったので、テレアポルール変更への理解が得られマーケティングと営業の協力体制がとれるようになりました。