ファネル構造で顧客行動と全体像を明らかにする
生活者とのタッチポイントが増加し複雑化する中で、デジタル広告の現場では広告運用の自動化・効率化が求められています。もう一方では、広告運用の効率化の場面でCPA(顧客獲得単価)の増減に偏重するケースが多分に見受けられます。
広告の直接効果が見えやすいCPAやCV数の広告指標を重視するあまり、リターゲティングに依存しすぎた過度なターゲティングによる刈り取り型のコミュニケーションばかりに陥る傾向が多いです。
刈り取り型のコミュニケーションばかりだと、ビジネスを中長期視点で見た場合にコンバージョン数の減少を招きます。結果的に頭打ちとなり事業の成長にも大きな弊害をもたらします。
刈り取り依存のコミュニケーションから脱却するためには、1回目の記事で解説した企業と生活者(顧客)とのコミュニケーションの関わり方の違いを理解することが重要です。
「誰に」「何を」「どのように」届けるのか。コミュニケーション設計を行い、自社のマーケティング目標から逆算し、広告目標の設定と広告戦略の策定し、プランニングの方向性を決めることです。
具体的に自社のマーケティング目標から逆算し、広告投下に必要なシミュレーションを行い、目的にあったメディア選定をし、実際にリーチできるボリュームを考慮しましょう。ファネル構造のどの階層にどのように遷移したか、ユーザー行動を把握することでより良質なコンテンツを提供し施策の改善を図ることが必要です。
また、デジタル広告が得意とする領域と、ソーシャル・CRMが得意とする領域を整理し、顧客との関わり方やターゲットをしっかりと考えましょう。顧客満足度(CS)の向上や顧客ロイヤリティを高め、LTV(Life Time Value)の最大化につなげる意識を持つことが大切です。