真の“消費者目線”とは
市川:共感を得るために重要なものはなんだろう、ということは私もすごく考えさせられますね。
河西:あるお菓子メーカーさんと一緒にお仕事をさせていただいたことがあるんですが、最初に食べた時よりも2~3年後の方が明らかに美味しくなっているんですよね。
商品を変えるのって、とても勇気がいることがだと思うんです。一方で、消費者のニーズに合わせてどんどん新しく変化させていく商品の方が、消費者としては買いたくなるし、応援したくなります。消費者目線になって少し商品を変えるだけで、各段に良くなるケースは沢山あると思います。
押久保:たとえばアイスのプロモーションをするとなった時、河西さんだったらどのようにプロモーションしますか?

河西:私は、自分と相性が良く近しい商品やサービスの案件をお受けすることが多いです。ですので、この案件を受けるとなったら1~2ヵ月前からアイスのレビュー投稿を始めますね。いきなりアイスの話をしても説得力がないと思うので、数ヵ月まえからレビューを始めて説得感を出します。
実は、私はずっとアイスのレビュー動画を配信しています。短い動画なんですが、意外と好評です。BGM無しで自分の感想を話して「もっとここがこうだったら、より好きだったな」「この値段だと買わないかな」なんてことも言っちゃいます。こういった率直な感想が、信頼につながるのだと考えています。
また「これを食べてみて!」などといった視聴者からの声も紹介します。最新情報の収集と気になっていた商品の情報のチェック、その両方ができる点で皆さんに必要とされているのだと思います。
彌野:インタラクティブにコミュニケーションできるのが、ソーシャルメディアの強さですよね。そこから親近感も生まれます。ソーシャルメディアでの接点から、共感など顧客の感情の部分まで踏み込んでいける会社もあれば、まだそこまで至っていない会社もあります。両者の差は、今どんどん大きくなっているように感じています。
市川:私も彌野さんも「体験」「共感」という言葉をすごくよく使うんですよ。これが現代のマーケティングで重要なポイントだと思っています。
押久保:現代の若年層が購入に至るまでに何を重視し求めているのかについて、お話しいただきました。どの段階においても重要なキーワードとして「共感」「親近感」が見えてきたのではないでしょうか?本日はありがとうございました!
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