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トリプルメディアと呼ぶのは、日本だけ。 POEMとPESOと“PESOオーダー”。

2017/12/21 09:00

 広告・マーケティング活動におけるメディア戦略を考える際に、トリプルメディアのフレームワークで考えることが一般化してきました。しかし、実はトリプルメディアは日本においてのみ通じるフレーズで、英語圏ではPOEM(ポウム)と呼ばれています。本連載では、POEMの発展形のPESO(ペソ)を基にした新しいフレームワークを提唱・解説していきます。

英語圏ではTriple Mediaは通じない。実はPOEMと呼ばれています

 トリプルメディアって一体何? という人は、今や少ないでしょう。だけど英語圏の人と話す時は、少し注意した方が良さそうです。日本で広まっている言い方だからと言って、Triple Mediaについて語っても、まず通じないからです。試みにTriple Mediaと検索してみても、ほぼ日本語の文献や記事しか表示されません。

 では、この考え方について英語圏ではなんと呼ぶのでしょうか?一般的にはPOEMと呼ばれています。“詩”の意味の、あのPOEMです。ただし詩の意味のPOEMも同様ですが、“ポエム”ではなく片仮名で書けば“ポウム”というように発音されます。Paid、Owned、Earnedの3タイプの頭文字と、Mediaの頭文字を取って、そう呼ばれるわけです。

日本広報学会第23回研究発表全国大会での著者の発表資料より(以下、同)

 ここで簡単に、POEMについて復習しておきましょう。この分類は、マーケティング・コミュニケーションの発信者である事業会社(広告主)から見た形になっていることを、まずご確認ください。

Paid Media:従来の「広告」に当たるもの。テレビ広告、新聞広告、交通広告、屋外広告、バナー広告、検索連動型広告などを指す。

Owned Media:事業会社が所有しているメディア。カタログやパンフレット、自社店舗、自社Webサイト、メールマガジン、SNSでの自社アカウントなどを指す。

Earned Media:事業会社からみて、買うのでも所有するのでもなく、稼がれたメディアと考えるもの。テレビ番組や記事で取り上げられることや、SNS等でのRTやシェアでの口コミによる拡散を指す。

 PaidはPay(支払う)の過去分詞であり、支払われたメディア、すなわちテレビ広告、新聞広告、交通広告、屋外広告などを指します。オンライン上のバナー広告、検索連動型広告も同様です。メディア所有者に金銭を支払うことで自社のメッセージを運んでもらう、従来の「広告」に当たるものですね。

 OwnedはOwn(所有する)の過去分詞であり、所有されているメディア、すなわち、自社Webサイト、メールマガジン、SNSでの自社アカウントなどを指します。古くからあるもので言えば、カタログやパンフレット、自社店舗もこれに相当し、つまり事業会社が所有しているメディアですね。デジタルの時代になり、自社Webサイトの重要性が増したことから、注目されるようになりました。

 EarnedはEarn(稼ぐ)の過去分詞であり、稼がれたメディア、すなわちテレビ番組や記事で取り上げられることや、SNS等でのRTやシェアでの口コミによる拡散を指しています。いずれも事業会社からすると買うのでも所有するのでもなく、“稼がれた”メディアと考えることができるわけです。

 支払うメディア(Paid)自分で所有しているメディア(Owned)無料で稼がれたメディア(Earned)Paidメディアによる広告のパワーが落ちた現在、この3つを上手に組み合わせて活用することこそが、事業会社のマーケターに必要なことだとPOEMは主張しています。

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