SNSの普及やパーソナライズ技術のために、私達が日々触れる情報は、自分の価値観と親和性の高いものに限定されがちです。特に、ネット動画を情報源としているミレニアム世代が、一部の動画表現に触れ続けることの影響が懸念されています。そこで、若者が特定の意見に縛られないようにするために、ユーチューバー同士が動画をスワップするキャンペーンをルーマニアの通信会社が展開しました。海外の広告・宣伝・プロモーション事例情報を提供している「AdGang」からの厳選記事を紹介するこの連載は、毎週水曜日に更新です。
キャンペーン概要
時期:2018年
国名:ルーマニア
企業/ブランド:Telekom Romania
業種:通信
「いつもと違う動画に触れること」に価値を見出した若者たち
多くの人が、オンラインで情報を得ている近年。何でも即座に調べることができてとても便利な反面『フィルターバブル(サーチエンジンの検索結果が、フィルター機能によってユーザーの好みに合うものばかり表示されること)』や『エコー・チェンバー(SNSにおいて、価値観の似た者同士が共感しあうことにより、特定の意見や攻撃的な考えなどを正しいと信じてしまうこと)』といった現象が問題になっています。
特に若い世代は、テレビや新聞よりもネットニュースやSNSで情報収集する傾向が強いため、その影響を強く受けてしまいがち。そこでルーマニアの通信事業会社・Telekom Romaniaは、この状況を改善し、若者に自分とは違った立場や意見に触れる機会を提供する取り組みを行いました。
ミレニアル世代は動画が重要なコミュニケーションツールであることに着目した同社は、数人の国内人気ユーチューバーに協力を依頼。『中性的なダンサーと男らしさが魅力の歌手』『フィットネスインストラクターとプラスサイズモデル』といった具合に、それぞれのユーチューバーが公開している動画を、正反対の内容の物と入れ替えたのです。


チャンネル登録しているブロガーの動画が、突然いつもと違うジャンルになったことに、人々は新鮮な驚きを感じると同時に非常にポジティブに受け止めた様子。多くの好意的なコメントが寄せられました。
さらに企画の主旨に賛同する多くのユーチューバーも参加した結果、大手テレビ局のニュースでも取り上げられるほどの社会的ムーブメントに。ミレニアル世代の約85%にリーチすることに成功し、50万人あまりがそれまでとは全く異なる動画をフォローするようになったそうです。

私たちの生活に無くてはならないものとなっている、オンラインニュースやSNSですが、時に大きな危険性をはらんでいるということを示した取り組み。常に客観性を持って、自分とは違う視点や考えを理解しようと努めていくことが大事なのだと思います。
動画はこちら
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記事転載元:AdGang
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