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若者向けブランドリフト施策に新星登場! GIF動画活用最前線(AD)

GIF動画によるカード利用活性化狙った三井住友カード 継続的なバズで広告ROIは約5倍に

 日本で初めてVISAカードを発行した歴史をもつ三井住友カードは、2017年9月から12月にかけて「三井住友カード50周年キャンペーン」を実施した。同社の統合マーケティング部 福田保範氏がこのキャンペーンの一環として取り組んだのが、2つのGIF動画の活用だ。GIF動画を活用したキャンペーンを実施した背景、目標としていた認知度アップやエンゲージメント向上効果について福田氏に聞いた。

認知度・エンゲージメント向上にGIF動画の「表現力」を活用

 ――「三井住友カード50周年キャンペーン」にGIF動画を活用するにあたって、どのような課題認識を持っていたのかお聞かせください。

福田:三井住友カードに入社する以前、デジタルマーケティングを支援する企業に在籍していました。今回のキャンペーンではその経験を活かして「既存のテレビCMやネット広告とはひと味ちがった、デジタルでの新しい表現の訴求を通じて、キャンペーンの応募促進ができないか」と考えたのが出発点ですね。

三井住友カード株式会社 統合マーケティング部 福田保範氏
三井住友カード株式会社 統合マーケティング部 福田保範氏

 今回GIF動画を活用するにあたって、三井住友VISAカードに興味や好感をもっていただくこと、そして「三井住友カード50周年キャンペーン」に参加したいと思っていただくことをゴールとしました。

 私ども三井住友VISAカードの認知度は、直近の調査で「30~40代ではクレジットカード業界での認知度は高い」のですが、「20代の若年層になると認知度が落ちてきている」という課題がありました。そこで、若い世代に気軽に接してもらえるGIF動画での訴求効果に期待しました。

――これまで既存会員のエンゲージメント向上のための取り組みとしてはどんな施策を実施されていたんですか?

福田:会員さまには、オフラインにおいてはご利用明細書をお送りする際にチラシのようなものを同封させていただくほかに、会員向け情報誌「VISA」「MY LOUNGE」内で告知するといった施策がメインで、デジタルでの施策はホームページでの掲載、メールマガジンでの配信のみでした。つまり、ホームページにお越しいただけない、会員誌やメールマガジンも配信できない会員さまには魅力的な情報があってもお届けする術がなかったのです。

 もう1つ、GIF動画を試してみた背景には、スマートフォンを使い慣れた若い世代への施策にGIF動画がマッチしているはずだという意識がありました。今、当社ホームページのメインユーザーが30代で、閲覧もスマートフォン経由が半分以上を占めているといったデータも大きく後押ししましたね。

――GIF動画を活用したマーケティングにGIFMAGAZINEという媒体とそのクリエイターを起用したきっかけは?

福田:GIFMAGAZINEさんが出展されていたマーケティングカンファレンスに参加して、公式クリエイターの瀬川三十七さんの作品を目にしたのが最初の出会いでした。

 そこで「動く浮世絵」の独特の世界観とクオリティと完成度の高さにすっかり魅了されました(笑) 浮世絵のもつ歴史や伝統といったイメージに先進性が加わった瀬川さんの作品と、「日本で最初に発行されたVISAカードの伝統」と「to the NEXT SURPRISEの経営ビジョン」をうまくシンクロさせた表現ができないかと相談を持ちかけました。

1枚1枚のカードにつまった50年の歴史と実績をGIF動画で表現

――実際にGIF動画の制作を依頼するにあたって、GIFMAGAZINEや公式クリエイターの瀬川三十七さんとどのようなやりとりがありましたか?

福田:GIF動画では、当社がこれまで発行してきたVISAカードをかるた(歌留多)にみたてています。細かな部分ですが、なかなか見ることのできないレアな過去の券面デザインのものも含まれているところに注目してほしいですね。

 作品に関しては最初から瀬川さんらしい世界観を活かしていただくことを決めていましたから、大枠としてはリクエストはしませんでした。1ヵ所だけ、右側の橋の欄干にいるネコの動きは私から特にお願いした部分です(笑)

 ページにアクセスするだけで再生される「クリックレス再生」と「短尺」、「自動ループ」というGIF動画の特徴や魅力が活かされているのに加えて、よく見ると背景や細かなところまで楽しんでいただける、完成度の高い作品になったと満足しています。

――今回のGIF動画によるキャンペーンでは、大野太郎さんの作品も起用されましたね。

福田:大野さんについては「GIFMAGAZINE」さんから提案していただいて、実現に至りました。瀬川さんとはまったく違ったスタイルや表現によるGIF動画訴求を試す貴重な機会になりました。

 当社は金融機関ということもあって、広告・宣伝でおもしろさやユニークさを前面に出した表現をあまり手がけてきませんでした。だからこそ、今回のGIF動画では意外性を打ち出すことができたと考えています。

 当社の企業イメージとして、どうしても「まじめ」「かたい」という印象が定着してしまっている一方で、「信頼」「安心感」といった大事にしていきたいイメージもあります。GIF動画を採用することで、最先端の技術を使ったデジタルマーケティングに取り組む新しい企業だというイメージを印象づけていきたいという思いもありました。

 実際、目にした社内のスタッフや関係者の方々から好意的な意見をいただいて、新しい取り組みとして確かな手ごたえを感じています。

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カード利用額の増分に対するマーケティングROIは約5倍に

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この記事の著者

浦野 孝嗣(ウラノ コウジ)

 2002年からフリーランス。得意分野は経済全般のほかIT、金融、企業の経営戦略、CSRなど。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2018/04/03 10:00 https://markezine.jp/article/detail/28041

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