クリエイティブなGIF動画の活用で若い世代に高い訴求力を
――今回の「三井住友カード50周年キャンペーン」では、特に若い世代へ向けて三井住友VISAカードの認知度アップ、エンゲージメント向上も期待されたわけですが、GIF動画を活用することのメリットをどう考えますか?
福田:くり返しになりますが、見るのにストレスがかからず、データ量が大きくないのでスマホでの視聴に向いているGIF動画は若い世代に大きなアドバンテージがある施策だと思っています。
それから瀬川三十七さん、大野太郎さんというすでにブランドとして定着しているクリエイター2人が当社のために作品づくりをしてくれたことも大きいですね。今回のキャンペーンでは瀬川三十七さんデザインの特製プリペイドカードを抽選でプレゼントしましたが、今後も人気のあるGIF動画クリエイターが手がけたクリエイティブを活用できないか考えていきたいと思っています。
最初にお話ししたとおり、クレジットカードとしての認知度が、若い世代において伸びしろがあるというのが当社にとっての大きなテーマです。
いい商品、いいサービスを提供していても、伝えるべき相手に伝わっていなければもったいない。たとえば「ポケット保険」「ゴルファー保険」というサービスがあるんですが、オンラインでお申込みいただくだけ会員が補償を受けられるものです。個人的にも非常に便利でお得なサービスだと思っていますが、アピール、PRが控えめなのか、お客様に充分に浸透していないんです。
また「Vpassチケット」は宝塚歌劇、劇団四季、シルク・ドゥ・ソレイユなどの人気公演チケットを、クレジットカード会員の方々のためご用意し販売するサービスです。最新のブランドアイテムが割引価格で買える「V-collection」というECサイトもあります。これらも本当に便利でお得なサービスです。
こうした会員さまに喜んでいただけるサービスを伝えるためにデジタルの施策を活用したいと考えており、その施策の1つとして、GIF動画の活用に今後も取り組んでいきたいと考えています。
今回のキャンペーンで確かな手ごたえを感じるとともに、次回に活かしたい反省点としては、SNSや外部メディアから流入してきた会員を受けとめる特設サイトがなかったことですね。GIF動画の閲覧やSNSでの拡散でアクセスしていただいた会員が、サイトを訪問してもっと楽しめるようなコンテンツや交流のためのスペースを設けることができればもっとよかったと感じています。
GIF動画なら、メールのなかに埋めこんでも容量や端末を気にすることなく、プロモーションに活かすことができます。会員さまとのコミュニケーションにおいて、エイプリルフールやゴールデンウィーク、お中元やお歳暮、ハロウィンやクリスマスなど時節に応じたプロモーションが不可欠なので、ぜひ試してみたいです。
クレジットカード会員の新規獲得のための新しい施策も大きな課題です。今回は既存会員のクレジットカード利用額拡大に向けた施策でしたが、今後は新規会員獲得のためのキャンペーンにも応用できないか、考えていきたいと思っています。