ミレニアル世代をメインターゲットに設定しているサムスン
――サムスン電子ジャパン(以下、サムスン)は昨年、「#ナイトプール」を起用したインスタグラム ストーリーズ広告や、山崎賢人さんと飯豊まりえさんが出演されたテレビ・Web動画CMなど、若い世代に向けたマーケティング施策で注目を集めました。そこで今回は、最近のマーケティング施策のトピックスをまとめて伺っていきたいと思います。
まずは、普段ご担当されている業務を含めてお2人の自己紹介をお願いします。
荻原:サムスン電子ジャパンの荻原と申します。私は広くデジタルマーケティング全般を担当しています。具体的にはFacebook、InstagramをはじめとするSNSや弊社のコーポレートサイトの運用、デジタルメディアへの広告出稿などを行っています。
鈴木:フェイスブック ジャパンの鈴木です。私はグローバルマーケティングソリューションという組織内でクライアントパートナーマネージャーを務めており、テック業界・テレコム業界の広告主様に、Facebook/Instagram広告の両方におけるメディアプランニング、ソリューションの提案などをしています。
――サムスンでは、若年層に向けたマーケティング施策が目立っているように感じますが、何か戦略があるのでしょうか?
荻原:今我々がデジタルマーケティングにおいてターゲットにしているのは、デジタルネイティブであるミレニアル世代です。ミレニアル世代と親和性が高く、よく利用されているメディアを中心に取り組んでいます。インスタグラムはその代表格ですね。
――ちなみに、テレビとデジタルの広告費の比率はどのくらいですか?
荻原:以前はテレビなどATL(Above the line)のほうが予算配分が大きかったのですが、昨今ではターゲットに合わせて、デジタルへのシフトを加速化しつつあります。
急成長中のストーリーズ、デイリーアクティブアカウント数は3億に
――では早速、ストーリーズ広告についてお聞かせください。まず、インスタグラムストーリーズ広告の概況はいかがですか?
鈴木:インスタグラム ストーリーズをリリースしたのは、2016年8月です。シェアした写真や動画が24時間で自動的に消える点が大きな特徴でして、フィード投稿と比べて日常の瞬間をよりカジュアルにシェアできる機能となっています。現在、グローバルのデイリーアクティブアカウント数が3億といった状況です。
そして、2017年の3月からストリーズ広告の提供も開始しました。15秒以内で動画や静止画が掲載できる全画面のフォーマットになっています。Facebook広告と同じくターゲティングが可能で、リーチ、インプレッション、フリークエンシーのほか、動画がどれだけ見られたか、リンク先に遷移できたかを測定することができます。
また、2018年2月からはカルーセル形式が追加され、最大3つのクリエイティブやリンクの挿入が可能になっています。
――やはり、ミレニアル世代を狙って出稿する広告主が多いですか?
鈴木:キャンペーンの目的やターゲットは様々ですが、ストーリーズは若年層に人気のある機能ですので、彼らをターゲットにしている広告主様は特に、ストーリーズ広告への関心が大きいと感じています。導入当初はコスメ・消費財での活用が多く見られましたが、最近ではテック業界の広告主にも利用いただいており、携帯・家電など業種は広がってきています。