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日本郵便「デジタル×アナログ」実証実験プロジェクト(AD)

DM施策の最大の成果は1stパーティデータ整備の加速!?LIFULLは「住所」活用でUX向上狙う

アナログ施策のためのPDCAチェックポイント

鈴木:今後「LIFULL DMP」を整備され、これまで以上にアナログ施策活用を進められる際にご提案したいのは、デジタル×アナログ施策のためのPDCAプロセスの充実です。

 具体的には、検証プロセスを「UXシナリオ設計」「ビークルテスト」「ブラッシュアップ」という3つのプロセスへと分割し、それぞれのプロセスで表に掲げたような論点を押さえながらPDCAをきめ細かく実施していくのが理想的です。

 たとえば「UXシナリオ設計」のなかには「課題抽出と戦略仮説」や「現行勝利シナリオベース」「データ整備」「KPI(評価指標)設計」などといったプロセスがあります。

 また「ビークルテスト」では「アナログ施策においてもデジタル施策と同様のキャンペーン設計」「ユーザーの特定可能なトラッキング設計」「リフトアップ指標評価」などが含まれます。

 さらに「ブラッシュアップ」では、「テスト目的の明確化」や「要素の切り分け」、「再度のKPI設計」「ビークルだけでなくシナリオもPDCA」といった課題をクリアしていく必要があります。

野口:このリストは便利ですね。今回の実験においても「シナリオのPDCA」を回すとすると、今回のDMは「Webで独自に検討していたユーザーが、紙の形で家族と読むこと」を意識した内容でもよかったかもしれません。

鈴木:「住み替え」というニーズを考えてみれば、決定権をもっているのは誰かという分析も大切ですね。最終的に決めるのは一般的には世帯主の夫のケースが多いかもしれないけれど、実質的には妻の役割や影響力はもっと大きいかもしれない。

 たとえば住み替えについて配偶者の意向をうかがうようなシチュエーションを想定するなら、開封してリビングやキッチンで夫婦・子どもたちとで広げてみんなで見るような内容のクリエイティブにするのも効果的かもしれませんね。

データドリブン・マーケティングの未来は「オムニメディア」に

鈴木:最近のトピックとしては、1stパーティデータや3rdパーティデータだけでなく、実は「2ndパーティデータ」として住所データをやり取りすることも可能だという認識が広まってきています。

 海外の化粧品ブランドではWeb上で取得したデータの緻密な解析によって、ユーザー1人ひとりの肌、髪、瞳の色によってパーソナライズした紙のカタログを世帯ごとに届ける取り組みも始まっています。LIFULL様の1stパーティデータがどんなパーソナライズ化したコミュニケーションへと結実するのか、期待しています。

 カタログの事例のように、データをもとに獲得・顧客化・リテンションの各プロセスにおいてデジタルとアナログのチャネルを自在に活用することを、僕はオムニメディアと呼んでいます。オムニメディアについてはMarkeZine Dayで詳しく話したので、読者の方にはぜひそちらもご覧いただきたいです。

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この記事の著者

浦野 孝嗣(ウラノ コウジ)

 2002年からフリーランス。得意分野は経済全般のほかIT、金融、企業の経営戦略、CSRなど。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2019/10/18 16:14 https://markezine.jp/article/detail/28249

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