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若年層向け、コラボが勝ちパターン?2018年エイプリルフール施策のエンゲージメント数ランキング


エンゲージメントのカギは“意外なコラボ”

 また、その他のランキング上位を見ると、エイプリルフールの鉄板ネタが“意外なコラボ”であることが伺えます。

 「孫悟空×キュアエール」(東映)、「ポケモン×香川県」(香川県)、「ポケモン×新日本プロレス」(新日本プロレス)、「オリックス・バッファローズ×セレッソ大阪」(セレッソ大阪)、それにauの銀魂を加えると実にトップ10の内5つがコラボ企画です。さらに、「マクドナルド×エクスカリバー(アーサー王が持つ伝説の剣)」も、広義にはコラボといえなくもないので、実に上位6つの施策になります。

 傾向をまとめると、若年層を中心とする生活者が、エイプリルフールという特別な枠組みでしか実現できない企業同士のスペシャルなコラボをTwitter上で面白がって情報拡散しているという構図が浮かび上がります。auの施策はこうしたエイプリルフール特有のユーザー属性、ユーザー行動を巧みに捉え、単なる賑やかしにとどまらないターゲットに届くコミュニケーション施策に昇華させた好例だったといえます。

 エイプリルフールなので、硬いことを言わずに思いつきで施策を講じたくなる気持ちも理解できます。しかし、ターゲットとなるユーザーに情報が拡散されるどころか、昨今では、シンプルに“スベっている”施策が多くなっていることも事実です。

 先に挙げた構図で例えるなら、トレンドを理解せずに高校生の輪の中に入って、つまらないギャグをかます痛いオジサンといったところでしょうか。今回考察したのはエイプリルフールというタイミング独特の事象ではありますが、コミュニケーションの目的に立ち返り、エンゲージメントの中身を捉えながら、ターゲットに届くコミュニケーションのあり方を追求していくことは常に重要です。

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この記事の著者

物延 秀(モノノベシュウ)

スパイスボックス 副社長。2006年スパイスボックス入社。プロデューサーとして大手企業のデジタル・コミュニケーションをワンストップで支援し、2012年以降はソーシャルメディアを中心とした「共感」と「話題」を生むコンテンツのプランニングとプロデュース、自社ソリューション開発を統括。2016年に事業統括責任者および執行役員に就任。2017年より現職。自社サービス:インフルエンサーマーケティング支援「TELLER」、コンテンツマーケティング支援「BRAND SHARE」、ROI分析プラットフォーム「THINK」、自社メディア:「newStory」自著:『新ヒットの方程式』~ソーシャルメディア時代は、「モノ」を売るな「共感」を売れ!~(宝島社)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/04/24 16:16 https://markezine.jp/article/detail/28291

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