間食が主食になる? 新たな食カルチャー「スナックハック」
野菜や有機食品の消費が増えている一方で、新たな食カルチャーも登場している。
その1つに、スナックを活用し、自身のパフォーマンスや精神状態を整える「スナックハック」という考えが広がりつつあるようだ。
広告マーケティング会社BARKLEYとFuture Castがミレニアル世代を対象に実施した調査では、64%の米ミレニアル世代が、スナックは安く主食を代替できるものと捉えていることがわかった。また、20%が一度に大量の食事を摂るよりも、スナックでこまめに食事をした方が健康的だと考えていることや、17%がストレスを減らすためにスナックを食べていることなどが判明した。
同レポートでは、「Self」「Society」「Planet」の価値観で、ミレニアル世代がスナックを選んでいると指摘している。
「Self」とは、購入しようとしているスナックが自身や家族に良い影響を与えるのかどうか、健康に直結するのかどうか、といった視点のこと。一方「Society」とは、スナックブランドが社会の様々なコミュニティーに貢献しているのかどうか、そして「Planet」は地球規模で環境などにスナックブランドがどう取り組んでいるのかなどを考慮することだ。
このようなスナックブランドの事例としてミルクティーショップ「Boba Guys」が紹介されている。人工甘味料ではなくオーガニック自家製シロップを使っていること、さらに遺伝子操作製品を使用していないことがミレニアル世代の人気を呼び、小さなショップながらインスタグラムでは26万人のフォロワーを獲得している。

このようなミレニアル世代の価値観を反映したプロダクトやサービスはスナックに限られるものではない。
「Blue Apron」はオーガニック食品に特化したデリバリーサービス。モバイルアプリからシェフのレシピを選ぶと、その食材がデリバリーされる仕組みだ。Blue Apronから配送される食材は一定の基準をクリアしたもので、たとえば海鮮であれば環境保護団体Seafood Watchが推薦する「持続可能な海鮮食材」を選ぶことになる。

ミレニアル世代を食という切り口で見てきたが、オーガニック、たんぱく質、プロバイオティクス、スナックハックなど、興味深いキーワードがたくさん出てきたのではないだろうか。これらのキーワードは健康志向の高いミレニアル世代の考えや行動を理解する上で助けとなるはずだ。