LINEのおかげでチャットの文化が根付いてきた
――LINE カスタマーコネクトを導入してから、どのような利点を感じていますか?
嶋田:実は弊社では、4年ほど前にチャットツールを導入していたことがあります。しかし、その時はサービスが根付かず、ほとんど使っていただけませんでした。
ところが、LINEのサービスは、提供してからすぐに利用していただけています。LINEが生活者に浸透していることは言うまでもありませんが、チャットを使うという文化自体がLINEのおかげで生活者に根付いたことを感じています。
加えて、我々自身もLINEを日常的に使っていることから、お客様の立場になって導入の準備を進めることができました。
――逆に、導入において苦労したことはありますか?
嶋田:LINEでの返信に対応するオペレーターを何人くらい用意するか、最初は悩みました。当初は5人くらいの規模で始めましたが、結局今は約15人での対応体制になっています。
また、LINEでのサポートサービスについて、お客様に認知してもらうまでに、やや時間がかかりました。最初はプロモーション不足のため、問い合わせ数が少なかったのですが、メルマガやTwitterでお知らせしたり、Webページでも導線を敷くなど、LINEでの問い合わせサービスの存在をアピールをしたところ、一気に問い合わせが増えましたね。
電話での問い合わせ件数は、1年間で27,000件減少
――電話でのオペレーションと、LINEなどチャットでのオペレーションでは、どのくらい対応できる件数が変わるのですか?
八釼:電話の場合ですと、1時間で1人のオペレーターが対応できる件数は最大でも3件です。一方、LINEやチャットでは、平均して4~5件くらい対応することができます。
また、電話での問い合わせに待ち時間が発生してしまっている時は、電話からLINEに問い合わせが流れてくることもあります。このようにLINEでの問い合わせが多くなっている時には、約6~7件の問い合わせを1時間で対応することも可能だとわかっています。
年間入電数にも影響が出始めています。昨年6月からLINEでの問い合わせを開始して、10月頃から入電数が減り始めました。前年度と比較すると、無線LAN製品に関する入電数は、27,000件減少していました。
――「Manual Reply」だからこそ、対応できることも多いと思うのですが、いかがでしょうか?
八釼:お客様によっては、一回のFAQのやり取りで終わることもあるので、AIでも解決できるようなお問い合わせ内容もあります。ですが、「原因がわからないけど、なぜかネットが繋がらない……」など、漠然としたお問い合わせには、人間でなければ対応できないだろうと思います。
LINEでは、写真のやり取りもできますので、電話よりも早く状況を把握することができることもメリットでしょう。弊社の場合、周辺機器や配線状況、機器の型番など、お客様が自ら言葉で説明するのが難しいことが多々あります。そういった時に画像でのやり取りができると、オペレーターもすぐに状況がわかるので、スピーディーに解決することができます。