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スカパー!が全12社で進める一大プロジェクトから、LINE ビジネスコネクト活用の可能性に迫る

オペレーターによる複雑な案件の解決率約50%を打開するには

 「次世代スマートコンタクトセンター」は、顧客窓口業務のデジタルシフトを推進するプロジェクトとしてスタートした。その出発点に立ち返ると、コールセンター時代から顧客サポート業務に携わるSPCCは、従来のカスタマーサポートに次のような課題を抱えていたという。

 「たとえば、お客様に電話をかける時、我々はお客様が何をしているのかわからない状態で掛けざるを得ません。間が悪いタイミングで電話を掛けてしまう可能性もあります。

 一方でメールにおいても、弊社は24時間以内に返信することを目安にしていますが、すぐに返信が欲しい場合には適していません。加えて、メールだとやり取りが重たく感じる場合もあります。さらに、もっと気軽に応対できる選択肢としてチャットがありますが、チャットはほぼ同時進行で会話が進むことが多いため、電話同様に相手の時間を拘束する不都合があります」(出水氏)

 これらの痛し痒しを解消するのがLINEだと出水氏は話す。LINEは、メールに比べライトなテキストのやり取りができるため、お客様との距離感を程よく保つことができる。コンタクトのタイミングも、電話ほど気を遣わなくていい。チャット機能による自動応答があるのに加え、ID連携によるパーソナルなコミュニケーションを図ることも可能だ。

 「オペレーターによる問い合わせの中で、複雑な案件の解決率は約50%と言われており、口頭での対応には限界があります。ですが、LINEなら写真でのやり取りも可能です。たとえば、テレビへの配線や接続の問い合わせなら、配線状況を口頭で説明してもらうよりも写真を送ってもらうほうが、素早く状況を把握できますよね。

 また、LINEは高齢層との相性も良いのです。『スカパー!』は、ご高齢のお客様も多いですから、幅広い世代への対応を充実化する役割も果たしています」(鈴木氏)

ITベンダーと事業主の間にある「溝」とは

 出水氏は、従来のカスタマーサポートにおけるもう一つの課題として、ITベンダーと事業主の間にある“溝”にも言及した。

 「ITベンダーは、新しいテクノロジーを生み出すことに長けていますが、そのテクノロジーをどう活用するかを考えるのは得意でありません一方、事業主はお客様のためにテクノロジーを活かす方法を考えることに優れています。ITベンダーと事業主の間に、こういった“溝”があるのは、とてももったいないことだと思うのです」(出水氏)

 一般的に、多くのカスタマーサポートのシステムは、一社のITベンダーに依存する形で成り立っている。だが、一社のベンダーによるシステムを使用していると、さらに発展したITテクノロジーが出てきた時、事業主側で柔軟に対応することができない。一度作りこんだシステムを変えようとすると、時間もコストもかかることは想像に難くないだろう。

 また、新しいITテクノロジーの導入に時間をかけている間に、次々と新しいテクノロジーが誕生するのが現代だ。だから、デジタルシフトを前提としたクラウドベースの変化に強い仕組み作りが必要であり、それに挑戦しているのが「次世代スマートコンタクトセンター」である。

 「昨今のITテクノロジーの進化はすさまじく、様々な技術が生まれている一方で、それを活用するフェーズには移行できていないと感じてなりません。ここで強みを発揮するのは、活用方法を考えることが得意な事業会社です。もっと両者が積極的に連携して、それぞれの強みを活かしアイデアを出し合うべきです」(鈴木氏)

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全社的なデジタルシフト推進に必要なもの

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この記事の著者

遠藤 義浩(エンドウ ヨシヒロ)

 フリーランスの編集者/ライター。奈良県生まれ、東京都在住。雑誌『Web Designing』(マイナビ出版)の常駐編集者などを経てフリーに。Web、デジタルマーケティング分野の媒体での編集/執筆、オウンドメディアのコンテンツ制作などに携わる。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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