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ユーザーの未来の行動に基づいた広告を配信する「TimeTree Ads」とは?

広告効果を正しく伝えるため、ビューアビリティを意識した設計に

――広告配信プラットフォーム「TimeTree Ads」の開始を発表した際、広告掲載に関するポリシーをあわせてリリースしていたことが印象的でした。広告配信で重視しているのはどんなことでしょうか。

吉本:私自身プロダクトのマーケティングも行っているのですが、広告出稿の際は、ユーザーにとって適切な面に、適切な形で広告が表示されているかどうかを重視しています。実際、そのように考えるマーケターの方は多いはずです。

 そこで、自社の広告プロダクトにおいても、その視点を大切にした設計を行いました。また広告もコンテンツのひとつと捉え、「ユーザーに役立つものを提供する」という考えのもと、「TimeTree Ads」を開発しました。ユーザーの生活文脈に沿った広告が出せるよう、ターゲティング設計などを行っています。

小川:「ユーザー視点で嫌悪感を抱くものは排除する」ということに関連しますが、私たちは100%ビューアブルインプレッションのみ課金するようにしています。IAB(Interactive Advertising Bureau)は「表示領域50%を1秒以上」と標準を定めていますが、「TimeTree Ads」ではさらに広告効果を正しく伝えるため、より厳しい独自の基準を設けてビューアブルインプレッションとしています。

吉本:これは、ユーザーが広告の内容をきちんと見た上でコンバージョンしてこそ、広告効果になると考えているためです。外資系の広告主様などでは、ビューアブルであることをかなり意識した先進的な取り組みをされているところが多いです。私たちも、商品をきちんと認知してもらいたいという広告主のニーズに応えるため、まずは自分たちが出稿したいと思えるようなビューアブルインプレッションの設計を行いました。

――TimeTree Adsではどんなメニューを用意していますか。

吉本:TimeTree Adsはインフィード広告です。広告フォーマットは大きく分けて2タイプあり、そのひとつはFacebook広告の素材がそのまま使え、手間がかからず出稿しやすいようにしてあります。

吉本:ターゲティングについては、ユーザー属性に基づく「デモグラターゲティング」と、「育児関連予定」「記念日予定」「旅行予定」など、ユーザーの予定行動に基づく「予定ターゲティング」の2つを用意しているのが特徴です。

ユーザーの将来の行動に基づくターゲティングが可能に

――「予定ターゲティング」は、これまでになかった斬新なマーケティング手法だと感じます。具体的にどのような運用ができるのでしょうか。

吉本:これまでの広告プロダクトは、検索結果やいいね!の情報を始め、基本的に過去の情報を利用し、興味関心に基づいたターゲティングをしていました。

 TimeTree内でカレンダーサービスの強みを生かしたターゲティング手法を検討する中で、「『いつ、誰と、どこで、何をする』という予定情報を使えば、既存のターゲティング手法とはまったく異なる切り口の新しいターゲティングができるのではないか」と考えて開発したのが、予定ターゲティングです。従来の興味関心ではなく、将来の必要性に合わせてタイミングよく出す広告は、ユーザーにとって価値がある情報になり得ます。

小川:私たちはTimeTreeユーザーの将来の行動データを預かっているので、予定に必要な情報を届けることができます。ユーザーにまったく関係のない広告ではなく、これから行う行動に合った広告を届けたいという考えです。

――実際に予定ターゲティングを活用して広告を出した企業から、成果につながったなどの報告はありましたか。

吉本:TimeTreeは、小さなお子さんがいる家庭で多く使われています。「育児関連予定」があるユーザーをターゲティングし、家族で利用する「子育てアプリ」の広告を出稿してもらったところ、CTRも高くでましたが、CVRでも高い効果が得られました。また、他社の広告プロダクトと比べ、アプリ内でのアクションにまで至った件数が各段に増加しました。

小川:他の広告プロダクトでは、「旅行」や「記念日」といったセグメントがなかなかできないこともあり、興味関心ではターゲティングが難しい商材の訴求にも効果があると思います。

――ユーザーの予定データでセグメントを抽出できるというのは、新しい可能性を感じますね。他に、消費財メーカーをはじめとしたBtoC企業では、どんな活用方法がありますか。

吉本:たとえば、「旅行好き」というカテゴリでセグメントを作った場合、これまで抽出できるのは「旅行が好きな人」だけでした。単に旅行が好きというだけで、実際にいつ旅行をするのかまでは把握できないという課題がありました。

 「TimeTree Ads」で予定に基づいたセグメントを作れば、「旅行」に関する予定が入っているユーザーだけを抽出できます。つまり、旅行するにともなってニーズが発生するスーツケースや日焼け止めクリームの商材などを、他にはない切り口で確実に訴求することができるということです。購入する可能性がある人たちを、予定という行動情報から選び出すことができるのがTimeTree Adsの特徴と言えますね。

小川:予定ターゲティングでは、予定日が近づくと広告が表示されます。旅行以外で言うと、たとえば「記念日」に着目し、記念日に関連する商材の広告を記念日が近づくタイミングで表示すれば、実際の購買行動につながりやすく、効果も出やすくなります。

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ワンタップで「広告」を「予定」にできる予定作成型広告

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この記事の著者

冨永 裕子(トミナガ ユウコ)

 IT調査会社(ITR、IDC Japan)で、エンタープライズIT分野におけるソフトウエアの調査プロジェクトを担当する。その傍らITコンサルタントとして、ユーザー企業を対象としたITマネジメント領域を中心としたコンサルティングプロジェクトを経験。現在はフリーランスのITアナリスト兼ITコンサルタントとして活動中。...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2018/09/10 10:00 https://markezine.jp/article/detail/29074

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