SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Autumn

文系のためのAIマーケティング教室

“8つのAIタイプ”で脳内整理から デジタルマーケターはAIマーケターの金の卵!

AIマーケターになるために必要な3要素とは?

▼POINT
・AIの活用推進は文系と理系のコラボレーションで成立する
・AIマーケターとしてまず学ぶべきこととは?

 AIの活用推進プロジェクトにおいて、文系のAIマーケターと理系のデータサイエンティスト・AIプログラマの両プレーヤーの存在が欠かせない。

 主に数理系を出自とするAIに関わるデータサイエンティストや、AI関連のエンジニアリングを引っ張るAIプログラマは、それぞれの専門分野を深く習得する。ピュアな統計家やシステムエンジニアは、「AIの基礎学」の習得や「AIモデル作り経験」を経て、理系AIプレーヤーとして育っていく。この周辺の書籍やセミナー、教育プログラムが増えているのは周知のことだと思う。

 一方で、「文系」ビジネスパーソンがAIプレーヤーになる道や具体手段は、そんなに多く語られていないのではないかと思う。ここでは広義の意味合いとして、文系のAIプレーヤーのことを「AIマーケター」と呼んでいる。このAIマーケターに必要な知識・経験が3要素に集約できる。

・AI活用プロデュース力
・AIモデル作り経験

・AIの基礎学

 先に述べたように、理系AIプレーヤーも必要とされる「AIの基礎学」「AIモデル作り経験」は、文系のAIマーケターにとっても必須科目だ。「AIの基礎学」には、(1)AI種類とできることの理解、(2)AIの基本的な仕組みの理解、(3)AIの基礎用語などが含まれる。これらの基礎学は、知識のインプットで習得可能で、ある意味丸暗記でもカバーできる領域である。選ぶ本や記事を間違えていきなりAIプログラミング解説やAI関連の数理書にあたらず、適切な基礎学に巡り会うことができればAIアレルギーになることもないだろう。

 また、「AIモデル作り体験」はデジタルマーケターの皆さんに、すぐにでも行ってほしいプログラムだ。「AIモデル作り体験」では、AIモデルを作るための学習データを用意し、機械学習させて予測精度の結果を見たり、作成したAIモデルにあたらしいデータを渡して、予測作業を実際に行わせてみたりすることができる。先日、ある有名経営者の方に「企業経営者や重役の方に、AIの重要性をより理解してもらうためにはどうしたらいいですか?」と聴いたところ、「小さい規模でいいのでAI作りを自ら体験してもらうことだよ」という返答をいただいた。やはり経営者・重役も含め、すべてのビジネスマンにとって、AIモデル作りを体験して絶対に損することはない。概念論としてのAI書籍を読み漁るよりも、たった一つのAIモデルを作る経験によって実地的な知識・感覚がすぐに身につくし、AIを応用活用する知恵やビジョンもセンスがいい人はすぐに手にするのではないだろうか。

 「AIの基礎学」「AIモデル作り経験」といったベーシックな知識・経験を積んだ上で、個性やビジネス経験値によって差がでてくるのが「AI活用プロデュース力」だ。社会ニーズや消費者課題を把握した上でのAI活用プランの立案、また企業内の資産とAI技術のマッチング、AIプロジェクトチームの設置とその運用などなど、「AI活用プロデュース力」は広範囲にわたる応用編的な能力の集合体と言える。

次のページ
“8つのAIタイプ”で脳内整理からはじめよう

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
文系のためのAIマーケティング教室連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

野口 竜司(ノグチ リュウジ)

株式会社ZOZOテクノロジーズ VP of AI driven business 文系AI人材として様々なAIプロジェクトを推進。AIによるビジネス推進とAIネイティブ組織作りに力を入れている。大学在学中に京都発ITベンチャーに参画し子会社社長や取締役として、レコメンド・ビッグデータ・AI・海...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2018/10/04 09:00 https://markezine.jp/article/detail/29307

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング