アドビは、「Adobe Experience Cloud」に「Magento Commerce Cloud」を統合。すべてのエクスペリエンスをショッピングに結びつけるというビジョンと戦略を発表した。
同社は、「Adobe Experience Cloud」におけるコンテンツマネジメント、パーソナライゼーション、分析ソリューションの機能と「Magento Commerce Cloud」の統合の第一弾として、下記の機能を提供する。
(1)訴求力の高いショッピング体験の創造
「Adobe Experience Manager」との連携により、企業はショッピング体験をカスタマージャーニーにおけるすべてのタッチポイントで提供できるようになる。(2)ショッピング体験の最適化
アドビのAIおよび機械学習テクノロジーの「Adobe Sensei」で強化された「Adobe Target」との連携により、企業はコンテキストに合ったショッピング体験を最適化して提供できる。(3)顧客ニーズの予測
「Adobe Sensei」で強化された「Adobe Analytics」の予測分析により、企業は顧客データの把握と分析からパターンを発見することが可能。また、特別な配送条件、在庫不足、ビジネス機会などを検出し、事前に顧客行動を予測できる。
「Magento Commerce Cloud」の中核である「Magento」プラットフォームの最新リリースにおいては、コミュニティからの意見を採り入れ、マーチャントとデベロッパー向けに新しいエクスペリエンスの提供を開始。下記は、その一部だ。
(1)サイトコンテンツの制作
新機能「PageBuilder」は、ドラッグ&ドロップ操作に対応したサイトコンテンツ編集ツール。ショッピング体験をマーチャント自身が制作でき、「Adobe Experience Manager」との連携機能も活用可能。(2)モバイルエクスペリエンスの制作
新しい「Magento Progressive Web Applications(PWA)Studio」は、企業と開発者がコンバージョン率とエンゲージメントを向上するため、安定かつ高速に動作するモバイルエクスペリエンスを制作できるよう支援する。(3)新規オーディエンスへのリーチ
「Magento」は「Amazon Sales Channel」と連携。マーチャントは、「Magento」ストアとシームレスに同期することでリーチを拡大し、チャネルを横断しながらプロモーション、販売、フルフィルメントを実施することができる。また、「Google Merchant Center」と「Advertising Channel for Google Smart Shopping Campaigns」を連携させることにより、ブランドキャンペーンの制作と広告配信が可能になる。(4)ショッピング体験の分析と最適化
エンタープライズ企業向けの分析および最適化機能が、中小企業にも拡大提供される。
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