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スポーツ×デジタルマーケティングの現在位置を探る

赤字経営からリーグ2位の集客力へ Bリーグ・レバンガ北海道が推進したデジタルマーケティングとは

 スポーツチームの支援に力を入れているプラスクラスの平地氏とともに、同業界のマーケティングの現状と課題、今後について探る本連載。今回はBリーグの2017~2018シーズンで2位の集客数を誇るレバンガ北海道のCEO、横田さんに話を聞きました。

マーケティングよりも経営の安定が先

MarkeZine編集部(以下、MZ):プラスクラスの平地さんとスポーツマーケティングの今を探る本連載(前回記事はこちら)。今回はプロバスケットボールリーグ「Bリーグ」のチームの一つであるレバンガ北海道のCEO、横田さんにお話を伺います。

株式会社レバンガ北海道 代表取締役CEO 横田 陽氏

レバンガ北海道の経営を担っており、デジタルマーケティングに関しても担当している。

 まず、マーケティング・デジタルマーケティングに対するイメージを教えてください。

横田:元々「マーケティング施策は必須」という発想はありました。しかしながら、球団が抱える過去からの債務がのしかかっており、予算をかける余裕はありませんでした。

 とにかく、自分たちが24時間フルに活動して球団を持たせてきたというのが、Bリーグに入るまでの現状でした。

MZ:Bリーグが始まる前はどのように集客していたのでしょうか。

横田:最低限の予算でポスター・チラシを作り、ポスターは様々なところに掲載をお願いし、チラシは様々なところで配布してきました。駅前で選手とフロントが一緒になってチラシを配ったことも多々ありました。そして、メディアにパブリシティとして掲載してもらうなど、とにかく低コストで活動してたんです。

 その後、私がCEOの立場になるタイミングでBリーグが始まりました。当時私に与えられた最大のミッションは、単年黒字化、2年での債務超過解消、というものでした。そのため、「やれたらいいな」は全部捨て、やらなければいけないことのみ取り組みました。

 とにかくコストを削り、選手も最低限の人数にしました。その結果、ケガ人が出た際に、選手7人という状況を出すなど、選手・コーチ陣にはとても迷惑をかけました。しかしながら、チームのフロントに関しては増やす努力をしていました。

MZ:それはなぜですか?

 スポーツチームのフロントは、よく「ニワトリ・卵」という言い方をされます。チームを強化することでお客さんが増え、得た収益でフロント人を強化していくのだと。しかし、私は真逆の考えで、フロントが強化されない限り、チームがどんなに強くてもお客さんは入らず、経営が立ち行かなくなると思っています。そのため、まずは経営を安定させるべく、フロントの体制を強化してきました。

やれたらいいながやるべきことに

MZ:まずは経営体制を整えるところから始めたのですね。

横田:Bリーグ1年目は何としても黒字化するというのを目標に置いていましたが、それは達成できました。

 しかし2年目になり、先述のような手弁当のマーケティング活動には限界が来ており、新たなチャレンジが求められていました。「とにかくお客さんを増やしたい」という想いがあったので、必然的にチケッティングの強化が求められ、その段階でデジタルマーケティングが「やってみたいこと」から「やるべきこと」に変化しました。

 元々Bリーグ発足の年に、平地さんとは知り合っていたのでご相談させていただきました。そして、予算もそれなりにかけないと成果もついてこないだろうと思い、デジタルマーケティングに大きく投資をすることを決めました。

MZ:その際のターゲットはどういった人になるのでしょうか。

横田:Bリーグ1年目はメディアにも取り上げられることも多く、格段に認知が上がりました。しかし、そこでリーチできたのは、元々レバンガ北海道もしくはバスケに興味を持っている人でした。

 ただ、それ以外の興味関心の薄い層、スポーツ観戦は好きだけどバスケの試合は見たことがない層にアプローチできていなかった。そこへのアプローチが、詳細なターゲティングが可能なデジタルマーケティングであればできるのではないかと思いました。

 何より、顧客分析による効果測定などが数値化できるようになったのは、意思決定する際のいい判断材料となりましたし、実施検証を即時に行うことで次のアプローチが打ちやすくなったということは大きかったと思います。

MZ:バスケの試合を見たことがない層へのアプローチが一番だったのですね。

横田:私はスポーツ観戦の中でも、競技としてのバスケの面白さは一番だと思っています。そこに非日常空間を演出し、バスケ以外のコンテンツを充実させ、可処分所得のシェアを増やしていく。1度でも来場してもらえさえすれば、ファンになってくれる確率が高いと信じていましたので。2年目は、とにかくゼロベースの人たちを会場に連れてくる、ここを一番大事にして施策に取り組みました。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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