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イベントレポート

TBCとロクシタンはマーケティングファネルのどこでどのようにLINEを活用しているのか?

安定した獲得を実現するLINEの強み

 長田氏が考えるLINEの強みは3つ。1つ目は圧倒的なユーザー数とアクティブユーザーが多いこと。次にデイリーで配信のコントロールがしやすいこと。そして、季節変動が少なく年間を通して安定した獲得が可能であるということ。TBCのビジネスは、繁忙期と閑散期がある。夏には肌の露出が増えるためにニーズは増えるが、逆に冬には減ってしまうのだ。一方で店舗やスタッフの数は変わらない。そのため、季節変動が少ないことが重要となる。

 「当社の場合、マーケティングの大切な仕事の一つは正確な予測することだと思っています。たまたま良かった悪かったではなく、しっかりと予測をして、それを当てることが重要。天気予報と一緒で、予測することでしっかり準備し、対策を考えることができます。冬の閑散期に備え、できるだけ年間でフラットな集客を目指しました。他媒体と比較して季節変動が少ないのはLINEの大きなメリットです」(長田氏)

 日常的に使われ、ユーザーが日々目にする機会の多いLINEならではの特徴だろう。とは言え、LINEのソリューションも完璧というわけではない。長田氏は改善の要望として、「エリア別配信の精度の向上」を挙げた。季節変動と同じように、エリアについても強化していきたい弱いエリアがあるためだ。セグメンテーションの重要度は増しているため、LINEにとっても強化のポイントになってくるだろう。

ロクシタンの取り組む4つのコミュニケーション

 ロクシタンでのLINE活用について解説したのは、ロクシタンジャポン マーケティング本部の安倍もと子氏。ロクシタンがLINE公式アカウントを開設したのは、2013年。LINE自体のリリースが2011年であることを考えると、かなり早い段階から施策として取り入れていたことになる。スポンサードスタンプで新規顧客を獲得するということからスタートし、現在の「友だち」数は1,980万人に上る。

ロクシタンジャポン株式会社 マーケティング本部 EC/CS/CSR コミュニケーション・イノベーション シニアマネージャー 安倍もと子氏
ロクシタンジャポン株式会社
マーケティング本部 EC/CS/CSR コミュニケーション・イノベーション シニアマネージャー
安倍もと子氏

 獲得した「友だち」とのコミュニケーションには大きく4つの軸があるという。まず、集客とフリークエンシーの向上。店舗で配布しているポイントカードをLINEの中で使えるようにする「LINEメンバーズカード」を公式アカウント内に実装し、会員化を促進している。2つ目は、集客やリピート・クロスセル、離脱防止を目的に行っているLINEメッセージ配信。特定のユーザーに対して最適化されたメッセージを送り分けることのできる「Messaging API(旧LINE ビジネスコネクト)」を活用している。3つ目は、新規獲得のためのLINEスタンプ施策。「スポンサードスタンプ」の他に会員情報の登録を条件にスタンプをダウンロードできる「ミッションスタンプ」も実施している。4つ目は、ロイヤリティ向上のためにサービスプログラムの提供。ロイヤルカスタマー向けに「クラブオクシタニア レーヌ」という会員ステータスを用意し、特別な特典をLINE経由で提供している。

 ミッションスタンプにより顧客情報を得て、ロイヤリティプログラムに反映していくという、顧客化してからの施策にも注力していることが伺える。特徴的なメンバーズカードの動線についても具体的に紹介された。

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ロクシタンではLINE公式アカウント内にメンバーズカードを実装

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この記事の著者

市川 明徳(編集部)(イチカワ アキノリ)

MarkeZine編集部 副編集長
大学卒業後、編集プロダクションに入社。漫画を活用した広告・書籍のクリエイティブ統括、シナリオライティングにあたり、漫画技術書のベスト&ロングセラーを多数手がける。2015年、翔泳社に入社。MarkeZine編集部に所属。漫画記事や独自取材記事など幅広いアウトプットを行っている。
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※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/02/26 09:00 https://markezine.jp/article/detail/30396

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