SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

愛され続けるためのブランド戦略

信頼されるブランドにするため、一貫して「本物」を追求 SIXPADの哲学に迫る

単なる広告塔ではなく「共同開発者」に

 MTGは「本物」を目指すためにさらなる改良が必要だと考え、世界でも有数のサッカー選手であるクリスティアーノ・ロナウド氏にもアドバイスを求めた。

 「ロナウド氏からも世界的なアスリートの視点から様々なアドバイスをもらいました。森谷名誉教授にも確認しながら、トップアスリートの声も反映した開発に取り組んだのです」

 ロナウド氏は一見SIXPADの広告塔としてキャスティングされただけのように見えるが、実際には開発段階から深く関わっていた。松下氏とディスカッションを交わしながら製品をブラッシュアップしていったため、SIXPADのプロモーションでロナウド氏にコメントしてもらう際も、すべて自身の言葉で語ってもらっているという。

 「2015年7月7日にSIXPADをローンチした際、ロナウド氏に来日してもらいました。どんなメディアに出演するときでも一貫して自分の言葉でSIXPADの魅力を語ってくれました。プロトタイプから体感して、ともに開発してきた彼だからこそできることです

 ローンチ後、ロナウド氏を軸にマス広告を展開しプロモーション活動を行った。その一方で、エビデンスを証明するため、京都大学と中京大学と連携して学会発表も続けている。

 「私たちの製品は、華やかさとエビデンスがしっかり両立していなければならないと考えています。当社のあらゆる製品は生体効果を期待されます。逆に、効果を感じていただけないと信用を失ってしまう。ですのですべての製品は、効果が出るというエビデンスを持てるまでローンチしません

 SIXPADは、企画段階より現在に至るまで、417名から112項目におよぶデータを取得し、9件の学術発表や5大学2病院との共同研究など、エビデンス取得に積極的に取り組んでいる。2018年7月には、アイルランドのダブリンで開催された電気生理に関する世界的な学会「ISEK(国際電気生理運動学会)」でも研究成果を発表。2019年3月には、高齢者に対しての骨格筋電気刺激の研究が国際ジャーナルにも掲載された。本物志向を追求することは、骨格筋電気刺激の有用性・信頼性を高めることにもつながる。

愛用者に良さを語ってもらうのが一番

 プロモーションにおいても、「本物」であることのこだわりは捨てない。SIXPADでは、ロナウド氏だけでなく冒険家・プロスキーヤーの三浦雄一郎氏やプロサッカー選手の槙野智章氏らなど、多くの現役アスリートを起用したクリエイティブを展開。

 2018年11月に新発売されたシリーズ初の女性向け製品「SIXPAD Bottom Belt」のブランドパートナーにはモデルの菜々緒氏を起用した。いずれの人物も、「元からSIXPADを愛用していた」から提携したという。

 「約2年前に、菜々緒さんが自身のInstagramにSIXPADを使用している写真を投稿してくださったんです。すると、投稿直後に当社ECの女性購入比率も急上昇した。分析してみると菜々緒さんの投稿経由であることがわかり、我々からブランドパートナーの依頼をさせていただきました。私たちは、単なるイメージキャラクターではなく、自分の言葉で感動を伝えていただける方とプロモーションに取り組むようにしています

次のページ
チャネル構築と啓もう活動にも注力

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
愛され続けるためのブランド戦略連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

水落 絵理香(ミズオチ エリカ)

フリーライター。CMSの新規営業、マーケティング系メディアのライター・編集を経て独立。関心領域はWebマーケティング、サイバーセキュリティ、AI・VR・ARなどの最新テクノロジー。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2019/05/10 08:00 https://markezine.jp/article/detail/30471

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング