ビデオリサーチは、同社のシニア研究チーム「ひと研究所VRエイジング・ラボ」において「シニア世代の買い物」に関する調査を実施、結果を発表した。
60代前半の5人に一1人が「スマホ」でショッピングサイトを利用
ここ数年、シニア層のユーザーが増えているスマホ。スマホでのインターネットの利用率も年々大きく伸び続け、今年はPCとほぼ同率のスコアに達した。それにともない、スマホからのショッピングサイトの利用率も大きく伸びている。
特に50代後半の伸びは著しく、前年25%→2018年32%と、4人に1人から3人に1人の利用に到達。60代前半も19%と、ほぼ5人に1人が利用していることがわかった。65才以上でもスコアは小さいものの年々上昇している一方、PCからの利用は頭打ちの傾向が見られる。シニア層におけるスマホからの買い物は、スマホの普及とともに、今後も伸び続けることが予想される。
※ショッピング系サイト利用率=アプリ、ブラウザ経由問わずあらゆるECサイトを直近3ヵ月間に1回でも利用した人の割合
クレジットカードの利用額が増加
クレジットカードの所有率はシニア計で88%。ほとんどのシニアが所有しているが、この4年で急激に所有率が伸長したわけではない。一方、クレジットカードの利用金額は年々上昇。特に50代後半が増加していることがわかった。
世帯年収やお小遣い額には顕著な変化傾向がみられないことから、利用金額の上昇は可処分所得が増えたことによるものではなく、クレジットカードで支払う機会が増えたためと考えられる。
9割近くが「電子マネー機能付きカード」を所有
また、電子マネー機能付きカードの所有率は、ショッピング系、鉄道系いずれも9割近く。ほとんどのシニアが何らかの電子マネー機能が使えるカードを所有していることがわかった。直近1ヵ月の利用率を見ると、カードやアプリによっては若年層とそれほど変わらないものもあり、シニアの生活にもキャッシュレス化の波が着実に訪れているようだ。
【調査概要】
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