購買にまつわるツイートが年間2.3億発生
岡野氏は最初、Twitterは生活者の消費に関するリアルな行動や声がわかる場所とした。というのも、Twitter上では購買にまつわる投稿が日々行われており、その数は年間で2.3億を超えているからだ(2018年の日本国内における「発売」「欲しい」「買った」のツイート数、Crimson Hexagon調べ)。
また、Twitter上の情報は商品の購入を検討する際にも役立てられている。マクロミルと2018年5月に行った調査では、「商品やお店に関する口コミ情報が得られる」に27%、「企業や商品に関する情報が得られる」に26%の回答が集まり、どちらの要素も他プラットフォームと比較して高い結果となった。
さらに、製品カテゴリ別の調査(ジャストシステム調べ)では、「Twitterで見かけた飲み物を買ってみようと思うことがある」と答えたTwitter利用者は55%と半数を超えた。その他にも、家電やラグジュアリーブランドなどのカテゴリでも、Twitterを活用した情報収集が盛んに行われていることがわかった。
この現状に対し岡野氏は「Twitterには消費行動の実録がアーカイブされていて、リアルタイムに増殖している」とし、Twitterのデータを活用したマーケティングの可能性を示唆した。
「消費行動を知る上で調査をするといった方法がありますが、Twitterの情報をうまく活用することで、マーケティングというものがかなり進化するんじゃないか、あるいはスピードアップするんじゃないかと考えています」
購買ツイート数の多いカテゴリは?
次に岡野氏は、ツイートの内容をNTTデータのテキスト解析技術を活用して分析した結果を明らかにした。まず、商材カテゴリ別の購買ツイート数を調べたところ、実際の消費機会の頻度に応じた形でツイート数が変化した。
たとえば、食品や衣類・服飾、CD・DVDなどのコンテンツといった比較的消費機会が多いものに関するツイート数は非常に多い。その一方で、買い替えのタームが長い車や家電、家具・インテリアなどは他のカテゴリに比べて少なくなった。
また、各商材に関するツイートを分類していくと、どのカテゴリでも以下4つに関するものが多いことがわかった。
・金額
・必需性
・置き場所
・流行