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アルペン、セカンドストリート、中京テレビが明かす、名古屋企業のTwitter最新事例

中京テレビがTwitterでのコンテンツ配信を強化する理由

 IVAのブランドセーフティについて話があったが、Twitterには200を超えるコンテンツパートナーがいる。その中の1社である中京テレビがゲストとしてセッションに参加し、Twitterとの取り組みを語った。

 中京テレビとTwitterとの取り組みが始まったのは、2018年の秋頃。Twitter Japanからコンテンツパートナーに関する要望があった。

 その頃、地上波の広告収益がダウントレンドにあり、中京テレビも新しい収益獲得を目指す上でネット広告に注目していた。これまでは、番組の放映権販売、DVD販売、書籍展開などがマネタイズとして一般的だったが、現在はネットでの動画配信や、海外配信が急激に伸びている。コンテンツビジネスの再構築の必要性を痛感していたと編成局 編成部長の村井清隆氏とビジネス推進局 インターネット事業部長の林義人氏は語る。

左より、Twitter Japan株式会社 コンテンツパートナーシップ シニアマネージャー 髙田 仁一郎氏中京テレビ放送株式会社 編成局 編成部長 村井清隆 同社 ビジネス推進局 インターネット事業部長の林義人氏
左より、Twitter Japan株式会社 コンテンツパートナーシップ シニアマネージャー 髙田 仁一郎氏
中京テレビ放送株式会社 編成局 編成部長 村井 清隆氏
同社 ビジネス推進局 インターネット事業部長 林 義人氏

 とはいえネット配信をすぐに進めようと思っても簡単にはいかない。なぜならテレビ局が作るコンテンツは地上波放送ファーストに考えられており、どこのプラットフォームでも配信できるわけではなく、ライツ関係(音楽・出演者の権利)の整理をしないと配信できないからだ。

 制作現場において、音源のフリーユースの使用や事前の芸能事務所との調整なども求められるので、制作側に相当な理解が求められてしまう。

 これらのことが配信を進める上でボトルネックとなっており、今編成部とインターネット事業部が旗振り役となり、マネタイズ戦略のデザインを進めている。今年の春からは、いくつかのコンテンツをTwitter上で配信開始した。

SNS兼動画配信プラットフォームのTwitterを最大限活用

 はじめに紹介されたのは、「マンガ飯」という元々は地上波で放送されたコンテンツ。

 制作前からネット配信、海外番販・配信を前提に番組制作をお願いし、放送後年末にHuluで配信して好評だったところ、Twitter Japanから声がかかった。

 「1時間の番組を5分~10分の尺にして、Twitter上の広告配信用に編集してもらいセールスいただいたところ、4日で広告枠が売れたと聞きました。同番組のテレビCM枠も買えないかという話にもなったそうです」(村井氏)

「マンガ飯」でのTwitterスポンサーシップ
「マンガ飯」でのTwitterスポンサーシップ

 その他にも「ボイメン ジャパネスク」「100 TAINER」など、複数番組をTwitter上で配信。冒頭のナレーションが英語になっていたり、英字幕が入っていたりと、両番組ともにグローバルでの展開も視野に入れたものになっている。

 「このように海外展開を見据えたコンテンツを、海外のIVAに配信していくことも可能なので、新たにマネタイズできる可能性がある」と、Twitter Japan コンテンツパートナーシップ シニアマネージャーを務める髙田仁一郎氏は話した。最後に同氏は、林氏、村井氏それぞれに現在のコンテンツに対する考えを尋ねた。

 「現在のテレビ局のデジタル化については、正直対応していく難しさを感じています。ですが視聴者の情報の取り方が変わってきているので、テレビでの発信にとどまらない情報発信は必須のものになっています。我々はローカル局ですが、そこからさらに情報を広げるにはSNSは必要。SNSであり動画配信プラットフォームであるTwitterを最大限活用していこうと思います」(林氏)

 「我々編成が掲げている1つの戦略として、コンテンツの価値の最大化があり、地上波での広告価値はもちろん、ネット配信の中でどうリーチを広げていくかが重要と考えています。そこでTwitter Japanさんとの取り組みはもちろん、ネット配信には力を入れていきたい。ただ、コンテンツの制作者に理解してもらわなければいけないし、ネットで拡散させる動画制作のノウハウはまだまだ未熟であり、勉強していかないといけない部分。今回の取り組みをきっかけに、制作側と協力し良いコンテンツを提供していきたい」(村井氏)

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2019/08/09 11:00 https://markezine.jp/article/detail/31414

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