すべての購買行動は「関係性」が起点となる
大槻:ファンに共感してもらえるメッセージを継続発信し、関係性を構築することですね。消費者の購買プロセスを表す「AIDMA」というマーケティング用語がありますが、これからは「RAIDMA」(Relation・Attention・Interest・Desire・Memory・Action)に移行していくと考えています。すべての購買行動は、Relation(関係性)が起点となるのです。

加藤:情報が溢れる今、関係性を作らないと見てもらうことすらできないですしね。日々様々な情報が膨大に流れるなか、「この人のTwitterは毎日チェックしている」「この人のnoteなら見たい」という行動は起きていますし。
高山:そのような関係性を築くためにオウンドメディアを立ち上げたと。コンテンツはどのくらいのペースで更新されているのでしょうか?
大槻:オウンドメディアあるあるなのですが、社員が通常業務をこなしながら記事を作るのは大変で。更新頻度は諦めることにしました。なので、去年の7月は0本だったのに、今年の5月は毎日出すなど、月によってバラバラなんです(笑)。ただ、それも1つの人格だと思います。書きたいときに書くのが一番いい。

人格をもたせることが、愛されるブランド形成の第一歩
高山:確かに、記事を書いた人がノッているかどうかは記事に表れますしね(笑)。では、最後の質問です。愛され続けるブランドを作るために、企業が「最初にするべきこと」はなんだと思いますか?
大槻:まず、さらけだすことですね。自分たちの製品をありのまま受け入れたうえで、いいところを見つけ出すんです。ごまかしがきかない時代ですから、逆に繕おうとするとすぐにボロが出てしまう。
加藤:私は、自分がブランドを好きになることと、好きになってくれる人を見つけにいくことが大事だと思います。コアになる価値を好きでいてくれる人を見つけて、なぜ好きでいてくれるのかをキャッチアップして社内に還元していくと、ブランドをより改善していけるのかなと。

高山:キリンさんとサイボウズさん、BtoB/BtoCと領域は違えど、ブランド形成のポイントは共通していますね。自分が担当しているブランドの存在意義を明確にすることで人格が生まれ、愛されるブランドが形成されていくというのは同じなのかなと、今日のお話を聞いて思いました。お二人とも、本日はありがとうございました。