若年層との重要なコンタクトポイントに
MZ:短時間で成果に結びついたポイントはどういったところにあったのでしょうか。
岩田:やはり動画の力は大きいのですが、TikTokはデフォルトでサウンドオン、フルスクリーンなので、より訴求しやすいということがあるでしょう。
MZ:顧客企業の商材やターゲットによって、相性といったものはあるのでしょうか。
辻本:やはり配信面との相性はあると思います。若年層が多いTikTokのユーザーと商品がマッチするもののほうが、より効果は出やすいでしょう。
MZ:顧客企業のなかには、テレビで取りきれない層を取っていきたいという考えもありますか。
辻本:はい、そこは顧客企業のニーズがあるところです。テレビCMはその圧倒的なリーチ力から、これまで顧客企業のブランド認知向上を主目的に利用されてきました。しかしながら、若年層においては、テレビの視聴時間が減少傾向にあるという事実はあります。そこで、テレビではなく動画媒体を見ている若者に対して、TikTokでリーチしていくというのは、非常に重要なことだと思っています。実際、今回の計測でも、テレビCMとTikTokとの重複接触で送客を高める結果も確認できています。
さらなるデータ連携で新たな可能性を
MZ:今後は、TikTokとデータ連携をして、どういったご提案をされていく予定ですか。
辻本:今回、電通デジタルはTikTok Adsさんとメジャーメントパートナーという形でこの取り組みを行いました。TikTokキャンペーンのインプレッションログを、電通グループが提供する統合マーケティング・フレームワーク「People Driven DMP」に連携しました。People Driven DMPのユーザーデータとTikTokのデータを掛け合わせることによって、広告接触のユーザーと非接触のユーザーを可視化できるようになったわけです。今後、GroundTruthとTikTokの配信面をPeople Driven DMPと連携することによって、GroundTruthからTikTokに対して広告出稿をできるようにします。これによりPeople Driven DMPとの連携も深めていきます。
安里:我々のシステムでは様々な種類のターゲティングができるのですが、それをそのままTikTok上でできるようにしていくということです。たとえば、「Neighborhoods(ネイバーフッズ)」という弊社が持つ特殊なターゲティング技術で、店舗の商圏にいる人に自動的に広告配信をすることもできるようになります。
岩田:そうすると、たとえばカラオケに月に2~3回行っている人に対してボウリングなどのアクティビティを訴求するとか、サッカー場に来ている人に対してスポーツ飲料を訴求するということもできるようになります。こうした連携によって、広告の効果測定から先のことがどんどんできるようになっていきますので、より多くの顧客企業様にTikTokをご活用いただけるようになっていくかと思います。