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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Autumn

実践!マーケティングアカデミー

こんなとき、飲料メーカーのマーケターならどうする⁉

広告で得られないようなエンゲージメントを獲得する

――企画作りでは、「余白」以外でどのようなポイントに留意しているのでしょうか。

 ポイントはいくつかあります。重視しているのは、「新たなパートナー(投稿者)獲得に寄与できるか」「コンテンツを起点にコミュニティを形成できるか」などですね。逆に、割引などをフックにしたキャンペーンや、単に新商品情報を流すだけのような、エンゲージメントに寄与しない企画は絶対に立てないようにしています。

 また「#社会人1年目の私へ」の企画では、投稿コンテストと併せてリアルイベントも開催しました。実際に社会人1年目の方たちを招待し、カツセマサヒコさんをはじめ、コンテストにご協力いただいたライターさんをゲストに、みんなでお酒を飲みながら話してもらう場を作ったのです。冒頭でもお伝えしたとおり、元々noteは「ファンを可視化し、よりつながりを深める」ために始めています。どのような方がファンになっていただいているのかを知り、直接交流するためにも、リアルイベントは必要だなと。

 noteでは、広告で得られないようなエンゲージメントを獲得しようと考えています。「ファンを可視化し、つながりを深める」ことを目的にすると、成果を定量的に計測するのは難しいです。数字的な成果を出すためには、やはり広告運用するほうが効率的です。もちろん定量的な数字も大切ですが、noteの活動においては、投稿コンテンツの内容やTwitterでの言及内容など、エンゲージメントの深さを見るための定性的な情報を大事にしています。

ファンや関連企業とともに、ブランドを共創していく

――今後、noteアカウントはどのように活用していく予定でしょうか。

 各ブランドから「noteで企画をやりたい」とリクエストを頂いているので、noteに合うブランドを選定して徐々に展開できればと考えています。「noteに合う」というのは、「キリンラガービール」や「本搾り」など、熱量の高いファンがいるブランドということですね。

 また、他社とのコラボ企画も考えています。今進行しているのは、出版社のポプラ社さんのストーリー&エッセイマガジンの『asta』の人気連載「夜更けのおつまみ」との連動企画です。「夜更けのおつまみ」が文庫化されるということで、テーマ的に相性の良いキリンビールの公式noteで投稿コンテストを開催。入賞作品は文庫版の『夜更けのおつまみ』に掲載される、という内容です。

 キリンビール公式noteは2019年4月に始まったばかりで、今はまだ小さい種です。でも、投稿コンテストでユーザーをどんどん巻き込んでいったり、親和性の高い他企業とコラボしたりすることで、どこまでも大きく育っていくのではないかと期待しています。

 やはり、私たちだけではブランドを形成することはできません。周辺の皆さんと協力して、ともに創り上げていくのが理想ですね。そのためにも、ファンを可視化し、つながりを深めるための施策は重要だと思っています。

今回のポイントは……
  • 広告で得られないようなエンゲージメントを獲得するためにnote公式アカウントを開設。
  • ブランドを紹介するコンテンツと、ブランドには直接関係ない投稿コンテストを展開。
  • 投稿コンテストでは、アクションの難易度ごとにユーザーを「パートナー」「サポーター」「ファン」の3つに分類している。

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この記事の著者

水落 絵理香(ミズオチ エリカ)

フリーライター。CMSの新規営業、マーケティング系メディアのライター・編集を経て独立。関心領域はWebマーケティング、サイバーセキュリティ、AI・VR・ARなどの最新テクノロジー。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/10/25 15:00 https://markezine.jp/article/detail/32233

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