シナリオ設計は、これからも人が担っていく仕事
――最後に、MAツールを通じて顧客体験の設計・創出を支援する立場から、マーケティングコミュニケーションの今後についてお話いただけますか。
白井:まず私たち自身についてお話すると、アドビの一員となったことで、お客様に提供できる価値が一層大きくなりました。クリエイティブ、CMS、そしてアナリティクスなど、様々なツールを組み合わせることで、エンドユーザーに一貫した顧客体験を届けるお手伝いができると思います。
それから本日お話したシナリオ設計に関して、設計を支援する機能がプラットフォームに実装されていく可能性はありますが、基本設計やシナリオを精緻化させていくことに関しては、いまだ人間が行うのが有効だと思います。
シナリオ設計は奇抜なアイデアが必要なわけではなく、当たり前のことをしっかり実行していくことがなによりも重要です。「このステージの見込み顧客には、どのような情報が求められているのか」ということを本気で考えれば、とるべきアクションが見えてきます。
――DM活用の今後については、どのように考えていますか。
白井:マスに届けるビジネスモデルがなくなることはないと思いますが、「手元に残る」というDMならではの特徴が活かされる場面も増えていくでしょう。最新のテクノロジーを活用して、適切な見込み顧客の「ここぞ」というタイミングを見極めることで、DMが特別なメッセージを届ける重要なマーケティングチャネルとして存在感を高めていくと思います。
――本日はありがとうございました。
各社のDM自動印刷ソリューション一覧
DM自動印刷機能のあるMAツール
・フロムスクラッチ「b→dash」
・シャノン「SHANON MARKETING PLATFORM DM Connect Plus」
・セールスフォース・ドットコム「Salesforce」
・アドビ システムズ「Marketo Engage」など
MAツール連携ソリューション
・大日本印刷「DNPパーソナライズドオファーサービス」
・凸版印刷「DM自動発送サービス」
・福島印刷「バリアブルDM連携ソリューション」
・オプロ「AppsDM」
・電通テック「Direct→One」
・ファインドスター「Re;p(リップ)」
・JPメディアダイレクト「DM Connect」
・goof「Print of things」など
※2019年11月、日本郵便 デジタル×アナログ振興プロジェクト調べ
オムニチャネル・DM活用の事例をアーカイブサイトにて公開中! サイト閲覧はこちらから!