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統括編集長インタビュー

「自ら行動し、己の目で判断」ファーストペンギン、山崎徳之氏に聞くWeb Summit協賛のワケ

自分の目で見て判断することが何よりも大切

Web Summitのモニュメント前で
Web Summitのモニュメント前で

── 今年はゆっくり聴講している時間がとれなかったと思いますが、山崎さんから見て昨年との違いはありますか?

 昨年に比べ今年のほうが大きいブースが多い印象があります。マイクロソフト、グーグル、Amazon Web Services(AWS)、SAPなど巨大IT企業とスタートアップがより混在してきている感じがしました。セッションはほとんど聴講していませんが、トピックを眺めた感じでは、日本でよく耳にするトピックも多かった印象ですね。

── Web Summitへの参加に関心がある人へアドバイスがあれば、教えてください。

 Web Summitは展示会場が広大な上、たくさんのセッションを同時開催しているので、参加するのならばどこにフォーカスを当てるのかを決めて動くことが大切です。いかに事前準備ができるかが勝負ですね。期間中に1~2つ良いセッションと巡り会えたり、自社とコラボができる会社が1社でも見つかれば御の字ではないでしょうか。実は昨年提携を発表させていただいた、グラフデータベースを提供するNeo4j社との提携はWeb Summitで知ったことがきっかけでした。

 少し余談なのですが、30年前ぐらいに新卒入社したIT系の商社で先輩から「大きな展示会に参加した際には、とにかく端っこにある小さいブースを回れ」とアドバイスをもらいました。真ん中に展示している大きなブースの会社の情報は自然に耳に入ってくるので、他社が目をつける前に自分から能動的に動き見つけられれば、利益につながるという意図です。それは、Web Summitでも同じことが言えると思いますね。

 また個人的にセッションは、シングルスピーカーのほうが内容が充実していると思います。スライドが山のように投影されるので、昨年はそれをすべて記録してインプットしました。パネルは雑談で終わってしまうケースもあり、当たりはずれが大きく、はずれセッションだと得るものがありません。

 テクノロジーカンファレンスと言われてますが、すごくテックな内容かというとそうでもなく、どちらかというと概念論が多いです。今後のビジョンを考えている人にはヒントを得られる良い場所だと思います。ちなみに、Web Summitといえばセンターステージとナイトサミットという印象がある方もいるかも知れませんが、それぞれエンターテインメントとしては楽しいですが、深い学びが得られる場所かというと、そうでもないと私は思います。

センターステージの様子

── 目的をもって能動的に動くことが大切と言えますね。

 ガイド付きのツアーに申し込んで、センターステージを見て、名刺を集めて~といった参加の意識では得られるものは少ないでしょう。また英語でコミュニケーションを取れないと、機会を逃してしまうケースは正直多いと思います。それはもう仕方ないですね。

 Web Summitは既に欧米では有名なイベントで、今後2~3年でイベントの方向性も変わっていくと予想しています。より大衆的な方向に進むのか、エッジを効かせる方向に行くのか、前者の方向に進むのならば、やはり濃さは多少薄まると思うので、参加するのならば過渡期の今がちょうどよいタイミングではないでしょうか。

 最後に一番大切なことをアドバイスすると、たとえ周りがすごいと騒いでいてもそれを鵜呑みにせずに「自ら行動し、己の目で見て判断する」ことが、何よりも重要だと思います。今回の私の行動も根底にはその思いがあります。特に私たちスタートアップにとって、その視点をもつことは何よりも大切なことだと思っています。

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この記事の著者

押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

メディア編集部門 執行役員 / 統括編集長

立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、2006年スタートの『MarkeZine(マーケジン)』立ち上げに参画。2011年4月にMarkeZineの3代目編集長、2019年4月よりメディア部門 メディア編集部...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/11/13 14:00 https://markezine.jp/article/detail/32328

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