広告とバレても構わない「逆張り戦略」も
一方玉井氏は、「広告とわかっていても、良いコンテンツは見る」ことも若年層の特徴だと考えている。
「『天気の子』は多くの企業とコラボした映画でしたが、若年層に強く支持されています。北欧、暮らしの道具店の『青葉家のテーブル』も、20分弱と長いにも関わらず再生されています。広告とバレても構わない、突き抜けたコンテンツを作ることも1つの方法です」(玉井氏)
玉井氏は、あえてオーバースペックの縦型動画を短尺で作り、勝負をかけることもあるという。その際には、最初の数秒で視聴者を掴むためにカット数を多くするほか、離脱を防ぐために遠い画は避け、出演者の顔を前面に出すといった工夫をしている。
最後に登壇者たちは、これからのコンテンツに求められるものについて、一言ずつ語った。
・クリエイター側の熱量。愛されて生まれたコンテンツであることが大切(玉井氏)
・関わっている人全員が、それぞれの立場でコンテンツに愛情をもっていること。それが集結した時、最高のコンテンツが生まれる(河田氏)
・Twitterではバズではなく、会話の誘発を狙うべき。議論の余地があり、自分ゴト化してもらえるコンテンツは強い(田邊氏)
・クリエイターには「遊ぶこと」が欠かせない。ツッコマビリティを意識する。(福間氏)
中村氏は「U30に愛されるコンテンツのキーワードは、熱量と余白」とまとめ、45分間のセッションを締めくくった。