顧客の幸せを事業活動に組み込む(電通デジタル)
2019年を振り返って
消費スタイルはモノの“所有”からコトの“利用”へと変化しています。大手自動車メーカーや電機メーカーでもサブスクリプションサービスを開始し、「モノからコト」への対応が形になってきた一年でした。「売って終わり」ではなく、「いかに使い続けてもらうか」がより重要となり、顧客との長期関係性構築を目的としたカスタマーサクセスモデルへの変革が急務となっています。電通デジタルは、企業のサービス変革、カスタマーサクセス組織への変革、そして広告、自社メディア、ソーシャルの枠組みを超えた“人”起点のデジタルマーケティング業務IT変革を支援してきました。
2020年へ向けて
2020年は東京五輪を機にコトの利用がより促進されると考えています。企業はコトがもたらす顧客の幸せを、事業活動に組み込む努力をし続けなければいけません。ラグビーワールドカップで、相手国の国歌を歌う日本人の「おもてなし」行動が訪日外国人の心を動かすというニュースが世界に配信されました。おもてなしを「顧客の幸せ」として事業活動に定着させることに成功した企業がポスト2020を戦えると感じています。当社は、企業の顧客志向のサービス提供支援を強化すべく、トレジャーデータほか4社との協業を通じたカスタマーサクセスを実践する取り組みを拡大してまいります。

執行役員/デジタルトランスフォーメーション管掌 八木克全氏
京都大学大学院建築学専攻修了。電通入社以来、デジタルサービスの開発/推進領域を経験、2016年電通デジタル立ち上げに参画。新規事業、サービス開発、トランスフォーメーションコンサルティングを得意とする。
変化に向き合う武器を作りクリエイターと掛け算する(博報堂)
2019年を振り返って
「ミドルファネル」領域を狙った取り組みが多く見られました。アッパーファネルのテレビCMの役割がミドルファネルのオウンドメディア誘導であったり、獲得ファネルのディーラー送客を達成するために、オウンドメディアでの体験を重視したりなど、マス、デジタル問わず、ミドルファネルをキーにしたフルファネルのプラニングを用いる事が多かったです。最近はそもそもファネル発想では当てはまらない業務も増えており、ここの傾向も見えてきたので、事業会社やパートナーの皆さんと一緒に色々と取り組んでいます。
2020年へ向けて
デジタルによって変化し続ける生活やビジネス環境に向き合う武器を、ハイスピードで多様に作っていきます。「DATA×CR」「持続型EXPERIENCE」「KGI起点」など、業務の中から見える兆しを単発で属人的なものに留めず、仕組み化(武器化)していきます。ただもちろん、課題にフラットに向き合い、問いそのものもたてるクリエイターやマーケターの戦略や企画に、これらのテーマや武器が掛け算されることが私達の強みになるのでここをどう見立てるのかも重要です。兆しについては多くの方とディスカッションしていきたいです。

統合プラニング局長/クリエイティブディレクター 茂呂譲治氏
同業界を経て、2011年より博報堂に入社。深いデジタル知見をベースにしながら、事業戦略からCRを行う組織を率い、自らもCDとして業務を担う。HDYグループ会社横断の「DATA×CR」PJのリーダーも歴任。「adtech tokyo」モデレーターを複数年務め、2017年は50セッション中1位を獲得。「カンヌライオンズ」等国内外多数受賞。