Indeed×AbemaTVだからできる体験とは?
MZ:実際にどういった取り組みを行ったのか教えてください。
水島:「オオカミ」シリーズのシーズン6である「オオカミちゃんには騙されない」の番組の中でIndeedの提供ロゴを自然な形で露出したり、過去の「オオカミ」シリーズに出演したキャストを起用したオリジナルCM動画をAbemaTV内の様々な広告枠に配信したりしました。
また、Indeedは仕事を探すサービスなので、「オオカミちゃんには騙されない」とのコラボ企画として、Indeed上からしか応募できない特別な仕事(アルバイト)を作り募集をしました。

MZ:Indeedでしか応募できない内容というのは、何かしら番組と紐づいた内容ということでしょうか。
山田:「オオカミちゃんには騙されない」では出演者が共同作業をしていきます。今回は出演者がカフェを作っていたので、そのカフェで働くスタッフを、Indeedと番組コラボの特別アルバイトとして募集しました。そして番組が最終回を迎えるタイミングで、実際にカフェをオープンしました。
また、スピンオフ作品の出演者の仕事や初回放送に先駆けた試写会に参加してレポートする仕事なども、特別アルバイトとして募集を行い、Indeed上から応募できるようにしました。
水島:IndeedはAI技術を用いていて、使えば使うほど求職者に適切な仕事情報を検索結果として表示できる特徴があるんですが、利用者からするとわかりにくい話だと思うんです。そうではなく「Indeedからしか応募できない、おもしろい仕事があるんだけど、応募してみない?」とオファーしたほうが使ってみたくなると思うんですよね。
そして、このオファーにはIndeed上で「オオカミちゃん」と検索し、Indeedでのお仕事探しという体験を自然に行っていただけるというメリットもあります。このような変わったキーワードでも検索できるのも、フリーワード検索で仕事が探せるIndeedならではの特徴なので、そこも実感してほしいと思っていました。
加えて、そのときアルバイトを探していない人であっても、試写会レポーターなどの特別な仕事であればIndeedを使うきっかけを作り出すことができます。ファンのいるコミュニティに効くコンテンツを用意するのは、このような取り組みでは非常に重要だと思います。
求められるコンテンツジャーニーという考え方
MZ:仕事を探していない人にもIndeedのサービスを体験してもらえるのはおもしろいですね。今回の取り組みを通じて意識していたことはありますか。
水島:ほぼすべてのマーケティングコミュニケーションに共通することですが、活動が話題になる、ニュースになることが非常に重要です。そのためには、情報が広告色の強いものとして届くのではなく、魅力的なコンテンツやアクティビティとしてターゲットに届くことが重要です。
コンテンツやアクティビティを届けて、それに参加する人が出てくることで、インタラクティブなコミュニケーションが生まれる。これにより、ブランドに対する愛が生まれたり、サービスの利用意向が上がったりすると思っています。
MZ:ただ広告を見て終わりではなく、見て実際のアクションにつなげる設計が重要ということですね。
水島:これからは、カスタマージャーニーだけでなくコンテンツジャーニーを考えることが重要だと思っています。
カスタマージャーニーは、カスタマーがメディアとコンテンツが置かれたところを旅していくことを指すと思います。一方、コンテンツジャーニーはコンテンツがユーザーとメディアを媒介して広がっていくことを指します。
この2つのジャーニーを意識して、コミュニケーションプランニングしていくことが今後求められると思います。
MZ:山田さんはいかがですか。
山田:AbemaTVが広告において大事にしているのは、広告が視聴者にとって邪魔なものではなく、コンテンツ同様に楽しめるものにすることです。
番組制作のノウハウを広告にも応用し、今回でいえば「オオカミちゃんには騙されない」の視聴者の嗜好や特性を理解した上で、彼らが本当に見たい、面白いと感じる広告コンテンツになっているかどうかを常に念頭において、企画提案やディレクションをしていました。