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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

半歩先行くコンテンツマーケティング 「独自性」を紐解いて活用する

面白いアイデアはどうやって生み出すの? バーグハンバーグバーグの緻密なノウハウに迫る

企業都合のPR優先の、ユーザー目線じゃないことはしない

中山:こういうことはやらないって決めている……的な矜持ってありますか?

山口:「ユーザー目線じゃないことはしない」ですかね。会社都合だけのPR的なコンテンツになっちゃうのはちょっとなあ〜、っていう。あと「こういう企画やるのは決まってるんですけど、ちょっと面白くしてもらえませんか」みたいな依頼はあまり受けないようにしてます。

中山:ゼロから考えるのがバーグハンバーグバーグの強みなんだから、企画に入ってもらわないほうがもったいないと思う。

原宿:人の考えたネタでウケてもあんまり嬉しくない……というのもあるんですけど、それ以上に人の企画を面白くするのってめちゃくちゃ難しい。軸となる企画自体に面白さがないと、コンテンツとしてのクオリティを保てないんです。だからちょっと味付けだけしてよ、というご依頼はあまりお請けしていませんね。

中山:ところで、クライアントさんと議論が平行線になったとき、どうやって折り合いをつけてますか?

山口:昔はまったく折れずにゴネまくっていたんですけど、10年くらい会社をやってきて、あ〜確かにその気持ちもわからんでもないなぁ、と思うこともあります。なので、今はクライアントさんの要望をキャッチアップできるように、アウトプット先をいっぱい用意しています。ブランディングやキャンペーンならWebサイト作りましょうと提案するし、とにかくたくさん露出したいならおもしろWebメディアの『オモコロ』、もうちょっと商材に寄り添ったPRがしたいならオモコロの兄弟メディアの『オモコロ ブロス!』、というような感じで。

<オモコロ ブロス!とは>
オモコロとはまた違ったエンタメ記事を配信する弟分メディア。まったく役にたたない情報や視点を変えただけのハウツー、趣味丸出しのニュースなどを発信し、インターネットに余計なデブリを増やしていくのが目的です。

中山:『オモコロ ブロス!』、愛読してます。

山口:ありがとうございます。あとは『オモコロチャンネル』というYouTubeチャンネルも立ち上げました。地域創生や雇用活性化をテーマにした『ジモコロ』という、アイデムさんに運営を任せていただいているメディアもあります(運営はHuuuu.incと共同)。こちらは他のメディアに比べると、多少真面目な印象かと思います。

YouTubeチャンネルのおかげでスキルの幅が広がった

中山:こういうことないですか。「プレゼンする→案件決まる→製作が始まる→滞りなく制作が進む→ほぼ完成する→急に偉い人がチャチャを入れてくる」ってパターン。

原宿:……まあまあ、それはね。

山口:この業界だとちょいちょいありますよね。ただ、そういうのって直接会って話してみると意外と大丈夫なことが多いですよ。メールの文面や又聞きだけだと、ちょっとキツイ感じに伝わってしまっていたり……そういう齟齬ってある気がします。

原宿:面倒なこともあるけど、良かれと思って言ってくれているのかもしれないですしね。実際に話してみると、今までの経験上、本当にヤバい人っていうのはほぼいないように思います。

中山:他に苦労することってありますか?

山口:笑いの力を信じてもらえてない……時ですかね。炎上して会社がダメージを負うんじゃないかとか。そのあたりの表現の管理は得意なんですが、やっぱりちょっと怖いみたいで。

中山:求められる成果って何が多いですか? PV? 拡散? コンバージョン?

山口:「露出」ですかね。サービス名や社名だったり、ハッシュタグがいっぱいSNS上で出るようにしたい、とか。

原宿:さきほど言ったようにアウトプット先を何個か用意していて、『オモコロ』と『オモコロ ブロス!』だと『オモコロ ブロス!』の方が商品を直接紹介したりできるので、コンバージョンや商品理解を狙うならこっちでやりましょうと提案したり。

山口:YouTubeチャンネルをやってわかったんですが、不思議なものでわざとらしく直接的に商品紹介を読み上げても動画だと面白くなるんです。その方が商材に対するリアクションが多かったりもします。

 

中山:そうなんだ。

山口:たとえば最後の訴求部分だけ、ずっとカンペを見てしゃべっているのに対して、「いきなりどうしちゃったの?!」ってツッコミもできますし。

原宿:テキストだとここまでできないけど動画だと声のトーンや表情なども含めて細かいニュアンスがのせられるので、PRを思いっきりのせてもいやらしくなりにくいんです。

中山:バーグハンバーグバーグとしての武器の駒数が1つ増えた感じ?

山口:増えましたね。どの動画も大体10万再生は超えるので、PVで考えると結構いいメディアじゃないかなと。

原宿:YouTubeならではの文化ってあるじゃないですか。あれをそのままやるのはどうなんだって話はあったんです。でも郷に入ってみると、やっぱりそこはYouTubeのやり方なんだってわかってよかったし。 無理してテキストでやってたけど、この企画なら動画のほうが絶対面白いよね、ってことはあります。いまやテキストと動画の二刀流になりましたね。

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アイデアはどこから出てくる?

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この記事の著者

中山 順司(ナカヤマ ジュンジ)

SEO・ソーシャル・動画の3領域でのコンテンツ企画と制作が得意な生粋のコンテンツクリエイター。ソフトバンク、楽天トラベル、Six Apart、freee、ファベルカンパニーを経て2024年に独立。コンテンツマーケティングを専業とし、オウンドメディアとYouTubeの設計 / 企画 / 執筆 / 編集 / 分析 / 改善 / SEO を幅広く行う。MarkeZine、Web担当者Forum、ねとらぼ、WorkshipMAGAZINE等で執筆しつつ、Content ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/04/24 09:00 https://markezine.jp/article/detail/33145

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