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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

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「商品ライフサイクルの見える化に貢献する」メルカリがデータ開放を進める理由

今後二次流通×一次流通の連携がもたらすマーケティングとは?

MZ:では、今後二次流通と一次流通が連携することでマーケティングにどのような変化が起きると思いますか。

野辺:日本の人口が減少していく可能性が高い中で、今後マーケティングに求められるのは中長期的なお客様とのエンゲージメントの構築だと考えています。そして、その構築に向けてマーケターは、商品のライフサイクルを踏まえてお客様がどういったニーズを抱えているのかを考え、商品やサービス、店舗・ECの設計を行っていく必要があります。

 二次流通が持つデータは、先述の通り商品のライフサイクルが見えるため、お客様のことを理解する上で非常に有益データになります。

MZ:メルカリの持つデータで、お客様とのつながりがより鮮明になるということですね。

野辺:昨今Direct to Consumer(D2C)の流れから自社で顧客基盤を構築して中長期的なエンゲージメントの強化に動く企業も多いですが、オンラインではなかなか自社の顧客基盤が拡大できていないケースをお見かけします。しかし、メルカリとのデータ連携によって月間約1,500万のアクティブユーザーに対しブランドのつながりを創出することもできるので、一緒に手を組むメリットは大きいと思います。

一次流通と二次流通の壁をなくした顧客体験を提供

MZ:最後に、今後の展望をお願いします。

野辺:我々としては、一次流通と二次流通の壁をなくしてよりよい顧客体験を提供したいと考えています。その結果、一次流通で商品の購買が増え、不要になったモノは簡単に出品できる世界を作っていきたいです。商品のカテゴリー単位で見るとまだメルカリでの取り扱いが少ない領域もあり、データが足りていない領域もあります。そこが、メーカーや小売企業との連携によって補完されていくはずです。

 そして、最終的にはすべてのモノに資産価値を付けていきたいと考えています。メルカリでは「持ち物リスト」という機能で家に眠っているモノの推定二次流通価格をリスト化し、自身の持ち物の資産価値を算出しています。今後データ連携が進めば、この資産価値の算出の精度も上がります。そのように、モノに与信を付けることで新しい購買体験を提供する動きも進めて参ります。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/04/24 08:00 https://markezine.jp/article/detail/33211

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