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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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コロナ禍で戦うBtoBマーケターの挑戦

ある日突然、オフラインイベントが開催不可に。コロナ禍で戦うBtoBマーケターの挑戦【イベント企画編】

人の心や行動を動かす、イベントの組み立て方

 以下、具体的にとある3月のリテールマーケティングに特化した企画運営をした時のことを書きます。ただし、これが「マーケティング的に正解であるか」とか、「成果・効果があったか」とか、「再現性があるか」など議論の余地がたくさんあると思っています。読者の方々で咀嚼していただいて、自社・自身にフィットする取り組みに昇華してみてください。

 私自身は、昨年1月にヤプリに入社したばかりで、「BtoBマーケティング」においては、素人です。ただし、それまでのキャリアで「人の心や行動を動かす・巻き込むコミュニケーション」については、若干の経験があり、現在の職務においてもその延長で仕事をしているだけです。

「企画ゼロ」の段階からSNSでイベントを告知

 私は、1月24日の時点で、3月に開催される幕張でのとある大規模展示会イベントにおいて、ブース内トークイベントを仕込もうとしていました。


 この時点で、他のBtoBマーケティング担当者さんと異なると思うのが、「個人のSNS」を120%活用していることです。今回は「bosyu」というサービスを使い、「協力者」を募っています。しかし、ここで注意していただきたいのは、リアクションをもらえる関係性を持った「仲間・コミュニティ」を持った上で、日頃からSNSで活動をしているか、です。ここではフォロワーの大小は関係ありません。そこに共感し、アクションをともに取れるパートナー(企業・人)が、日常的にいるか? という点が非常に重要なのです。

 イベント企画の段階から仲間を募ることの副産物としては、イベントの告知自体も兼ねていることです。「ヤプリが(島袋が)、3月上旬になんかやるらしいぞ」と、1月末の時点で情報がでていることになります。企画が全部固まってから告知をするとなると、2月中旬を過ぎてから告知開始することになってしまいます。

 つまり、「企画がゼロ」の段階で、「告知の初手」まで打ち手として展開できる点が特徴だと思っています。多くの一般企業では、企画が固まった段階で、情報を外に出して行くと思いますが、制作途中の過程をも見せていくことは、「クラウドファンディング」に似ているかもしれません。企画を一人で作るのではなく、共創パートナーと作る。アパレルブランドの「ALL YOURS」では、そのパートナーを「共犯者」と特別感のある表現をしていますが、コミュニティ的発想や双方向の関係性など、「コア」の部分は、近似していると思っています。

企画書は「ペライチ」でOK

 「社内企画書」は、文字通り「ペライチ」です。私はいつも、クラウド上に書いたGoogle Docsのペライチ(本当に1ページ)を、リアルタイムにチームスタッフに共有し、その場で足りないポイントの強化と修正を行います。また同時に、集客用のLP制作手配や社内クリエイティブチームへバナー展開を依頼します。1企画に対して、社内説明用の何枚もにわたるパワーポイント資料作成などは皆無です。

 ヤプリでは組織の年間・四半期ごとのOKR的な目標設定に基づき「大樹の根幹」を設定しており、チームスタッフは、それを月次展開した施策についての「枝葉」の部分を担っています。大樹からブレない施策であれば、個のアイデアや実行力が重視される。これは、スタートアップの強みだと思います。

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オフライン開催中止が発表された翌日に、ウェビナーを決定

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この記事の著者

島袋 孝一(シマブクロ コウイチ)

株式会社ヤプリ マーケティングスペシャリスト

2004年商業ディベロッパー「株式会社パルコ」入社。店舗リーシング・販促宣伝、経営企画室を経て、 2013年よりデジタルマーケティングに従事。 2016年総合飲料メーカー「キリン株式会社」に入社。グループを横断するデジタルマーケティング部に所属。 LINE公...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/04/23 09:00 https://markezine.jp/article/detail/33230

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