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SNS人格図鑑

メルペイリリースまでを温かく見守った「アンバサダー垢」の正体とは?SNSを活用する、次世代広報活動

会社と社員の価値観、方針を揃えるポイントは?

金清:メルペイ、もしくはメルカリグループが掲げているバリューは何ですか?

宮本:バリューとして掲げているのは、「Go Bold -大胆にやろう」「All for One -すべては成功のために」「Be a Pro -プロフェッショナルであれ」の3点です。この3つは、通常業務の打ち合わせ中でも「この取り組みはGo Boldじゃないよね」などと共通言語として会話に出るくらい浸透しています。

金清:個人の価値基準にバリューが浸透しているんですね。

宮本:はい。あとはメルカリ・メルペイでは経営陣がSNSや社内のSlackで情報発信をしているので会社と社員のコミュニケーション頻度が高いと思います。これも会社と社員の価値観、方針を揃えるポイントになっていますね。

金清:なるほど。SNSを活用すること自体が皆さんにとって自然な事なんですね。宮本さんは、広報活動にSNSを利用する事のメリットについて、どのようにお考えですか?

宮本:前提として社風や業種によって異なるとは思います。メルカリのように利用シーン、コミュニケーションの中心に人がいるサービスは、やはり事業の内容や新しい取り組みを発表するときに人が中心にいたほうが伝わると思っています。そのときに、SNSを通じて会社からも社員からも統一感のあるメッセージを発信するとより説得力を持って伝えることができると考えています。

社内外にアンバサダーを増やすことが重要に

 デジタル、SNSの爆発的な普及は、企業の広報活動において必ずしも歓迎すべき変化ではなかったのではないか? と筆者は考えます。悪評、風評被害、機密情報のリークなど「SNSでの情報流出リスクを如何に抑制するか」というリスクマネジメントは、企業の取り組みにおいて引き続き重要な打ち手のひとつです。

 一方で、このSNSの普及を機会と捉え、社内外に企業・ブランドのアンバサダーを生み出し、企業を支持する声を増幅させる広報戦略も今後はより普及していくのではないか? とも筆者は考えています。メルペイのような、SNS利用が日常の一部として定着している人材が集まる企業ほど、今回ご紹介したSNSを利用した広報戦略に取り組むことができるポテンシャルを秘めているのではないでしょうか。

 この新しい広報戦略に取り組む時に最も重要なこと、それは、離れていても社員と共鳴することができるビジョン、ミッションを持つことができるか? ということ。メルペイへのインタビューを通じて、組織形成をする上で屋台骨を築く取り組みとも言えることこそが改めて重要であることを感じました。

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この記事の著者

金清 雄太(カネキヨ ユウタ)

65dB TOKYO
Head of 65dB TOKYO

2015年、TBWA\HAKUHODOに入社。統合的なデジタル施策の企画〜運用の経験を生かし、得意先のクリエイティブ、プロモーション立案のプロセスにデータドリブン思考を注入している。なかでも、ソーシャルモニタリングを活用した生活者インサイトを抽出する手法...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/06/04 09:00 https://markezine.jp/article/detail/33429

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