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データで見抜くSNSマーケティングの罠

有名人だけがインフルエンサーではない!情報拡散の鍵となる「質の高いフォロワー」とは


フォロワーの90%はリアルな関係性

 では実際、SNSユーザーのタイムラインにはどんな人からの投稿が多いのだろうか? まず、SNSユーザーの関係性は以下の3種類に分かれていることを解説したい。

(1)プライベートグラフ
家族や友人といった身近で親しい間柄の人たちとのつながり

(2)ソーシャルグラフ
サークルや職場、学校など、社会的な意味合いが強いつながり

(3)インタレストグラフ
趣味や興味関心をベースにしたつながり

 次に、SNSユーザーの持つ関係性の中で、これらのつながりがどのような比率になっているのかを見てみよう。以降はTwitterを前提とした話とするが、実はTwitterユーザーが抱えるフォロワーの90%は、プライベートグラフかソーシャルグラフの関係性でTwitterを使っている

プライベートグラフのフォロワー数は50人以内、ソーシャルグラフは300人以内。インタレストグラフのフォロワー数は300人以上で、全体の10%しかいない
プライベートグラフのフォロワー数は50人以内、ソーシャルグラフは300人以内。
インタレストグラフのフォロワー数は300人以上で、全体の10%しかいない

 またリプライの送り先を調べたデータからも、Twitterユーザーのほとんどがプライベートグラフかソーシャルグラフで使っていることがわかった。次の表は、各都道府県のTwitterユーザーがリプライを送る際、どの都道府県のユーザーに送ることが多いのかを比較し、ランキング化したものだ。

同一の都道府県や隣接し合う県同士でのコミュニケーションが活発だとわかる
同一の都道府県や隣接し合う県同士でのコミュニケーションが活発だとわかる

 表の通り、北海道に住むユーザーは北海道のユーザーに最も多くリプライを送っている。他県も同様だ。2位以降は隣の県や同じ地域に住むユーザーにリプライしている。このデータから、Twitterのユーザーは近距離同士でつながっている、つまりリアルな関係性をベースにつながっている割合が圧倒的に高いことがわかる。

情報拡散は鎖のように伝わっていく

 ところで、拡散やバズはフォロワーが多いインフルエンサーが起こしているものだと認識している人は多いかもしれない。だが実際は、Twitter上の情報拡散はリアルにつながっている人同士の間で伝搬され、鎖のようにつながった形で行われている

情報拡散は鎖のようにつながって起こる
情報拡散は鎖のようにつながって起こる

 この仕組みは、学校のうわさが広まるときと近い。●●学校のA組でうわさが広まり、それがB組、C組と伝わり、やがて近隣の▲▲学校にも広がっていくのと一緒である。

 つまりTwitter上の拡散は、リアルに知り合いだったり住んでいる場所の物理的に距離が近かったりなど、プライベートグラフあるいはソーシャルグラフで関係を持っている人たちに情報が鎖状に伝わることで発生することが多い。

 人は友人や知人など自分とリアルにつながっている人が発信したツイートやリツイートを目に留めて見るし、共感すれば自分もリツイートする。そうして情報は、近い間柄の人たち同士で拡散されていくというわけである。

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「質の高いフォロワー」が自社の情報を拡散してくれる

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この記事の著者

私がエレン(ワタシガエレン)

株式会社ホットリンクのライター/編集者。2017年より未経験からライター職をスタートし、前職の人材ベンチャー企業では各種オウンドメディアでライティングや編集を行う。現在はホットリンクでオウンドメディア運営やコンテンツ制作に従事。オウンドメディアではSNS上のトレンドからマーケティングに関することを調査・考察する記事企画や、ホットリンクが提唱するSNSマーケティングのノウハウを伝えるコンテンツ、様々な業界のプロフェッショナルへの取材記事などを発信している。
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※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/06/11 16:14 https://markezine.jp/article/detail/33481

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