LBMA Japan(ロケーションベースドマーケティングアソシエーションジャパン)は、位置情報等のデータに「デバイスロケーションデータ」という名称を設け、位置情報関連ビジネスを展開する上での活用に関するガイドラインを策定した。
同社は、位置情報を活用したマーケティングやサービス施策の促進を目的に活動する企業連合の日本支部。デバイスロケーションデータは、アプリケーションや各種Webサービス等において、許諾を得たユーザーの端末より取得されているデータを指す。
同データは、基本的に単体では特定の個人を識別することはできず、他の情報と容易に照合して特定の個人を識別することができない限りにおいては、個人情報保護法が定める「個人情報」には該当しない。一方、蓄積や利活用の方法によって、行動経路や滞在履歴が可視化されたり、特定の個人が識別されたりする可能性が高まる性質がある。
今回策定されたガイドラインは、昨今のデータの利活用における社会的な影響等を背景に、健全で持続可能なデバイスロケーションデータの利活用を促進するため、業界全体としての基準を定めるものだ。同社の会員が指標・基準とできる共通ガイドラインとなる。作成においては、会員企業・法曹・弁護士・倫理学者が参加し、個人情報保護委員会事務局、および関連各機関への相談が実施された。
なお同社では、会員企業が同ガイドラインに即した運用を実施するように努めていくとともに、ガイドラインに即した運用が行われているかの監査を実施する体制を構築していく。
【関連記事】
・メール広告配信サービス「メッセージS」がジオターゲティング広告のリアルタイム配信を開始
・位置情報ビッグデータ活用で店舗の売上増 クロスロケーションズが同志社大学と実証実験、コロナ禍の支援へ
・FoursquareとFactualが合併 位置情報マーケティング関連技術およびデータ提供領域で連携
・アクセスプログレス、位置情報を活用したDSPを提供 消費者のスポットから類推したネット広告を配信
・ジオロジック、位置情報を使った音声広告をSpotifyで配信可能に