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I&COレイ・イナモト氏が描く、店頭体験の進化 ユニクロ新店舗「StyleHint原宿」の狙い

オンライン×オフラインが融合した「StyleHint原宿」

――では、StyleHint原宿の特徴をうかがえますか?

レイ氏:StyleHint原宿は、オンラインとオフラインが融合する次世代型店舗です。先ほど紹介した着こなし発見アプリ「StyleHint」と連動させ、“新たなショッピング体験”を提供しています。

 具体的には、「未来の服のライブラリー」というコンセプトの下、壁一面に240台のディスプレイを配置。ユーザーが「StyleHint」に投稿した最新の着こなしを検索・閲覧し、ディスプレイと対話しながら簡単にアイテムを見つけ、購入できる店舗となっています。

レイ氏:ディスプレイに表示される着こなしには、店内にあるユニクロのアイテムや類似アイテムがタグ付けされており、そのアイテムが店内のどの棚にあるかという情報と連動しています。お客様がタブレットに表示されるQRコードを読み取ると、アイテムが店内のどこにあるのか表示されます。もちろん、そのままオンラインショップで購入するといった使い方も可能です。

相次ぐ小売業の倒産と、背景にある課題

――なぜ、このような店舗を構想されたのでしょうか?

レイ氏:小売業が抱えている課題を解決したいと考えたためです。実はここ1・2年で、大手を含め、小売業がバタバタと倒産しています。

 その理由の一つに、ECの登場から20年以上が経っているにもかかわらず、「店頭でのショッピング体験は大きな進化を遂げられていない」ということがあります。スペースの制約を受けないオンラインショップに対し、小売店舗の在庫状況は常にスペースの制約を受け、特定のサイズやアイテムを店頭で見つけられない状況は、いまだに珍しいことではありません。

 小売業が生き残っていくためには、オンラインの体験だけでなく、オフラインの体験も進化させていく必要があると考えています。そして、その鍵を握るのが「オンラインとオフラインの融合」だと考えました。

 もちろん、ただ融合させれば良いというものではなく、“お客様目線”に立つことが最も重要です。StyleHint原宿は、アプリを軸にオンラインとオフラインを融合させることで、これまでお客様が抱えていた課題、たとえば「この店舗に欲しい商品はあるのか」「自分の持っている服と合うだろうか」といった課題を解消しています。

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これからのリアル店舗に求められる、エンターテインメント性

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この記事の著者

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

MarkeZine副編集長。1993年生まれ、島根県出身。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/09/03 07:00 https://markezine.jp/article/detail/33718

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