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ファンを軸としたマーケティングの設計図~熱量を生み、育て、広げるには

オンラインだから作れた“大きな山脈” 1,800人が同時視聴したnoteフェスの舞台裏

 トライバルメディアハウスの高橋氏が、ファンと触れ合う場を設計し、マーケティング成果につなげる方法を解説する本連載。本記事では、MAU数6,300万の「note」が開催したイベント「note CREATOR FESTIVAL」を取り上げる。noteでユーザーコミュニケーションを担当する金子智美氏は、オンラインを中心に展開した今回の取り組みで、リアルでのコミュニケーションにはない良さを見出したという。イベントの舞台裏をたっぷりとうかがった。

コロナ禍で生まれたタグライン

note CREATOR FESTIVALとは?

 noteが9月2日~5日にリアル×オンラインで初開催したイベント(参加無料)。スポーツ、エンタメ、マンガ、文章など、幅広いジャンルのトークセッションを用意し、創作の魅力を分かち合う場を目指した。noteのメンバーとともにイベントを一緒に盛り上げるnoteフェスサポーターを先着100名・有料で募集したほか、参加型のコンテンツも多数実施。

高橋:はじめに金子さんの自己紹介と、今回のnote CREATOR FESTIVAL(以下、noteフェス)でご担当された役割について教えてください。

金子:今年の4月にPRチームの一員としてnoteに入社しまして、主にユーザーコミュニケーションを担当しています。noteフェスでは運営事務局として企画の全体に関わったのですが、特にSNSコミュニケーションやサポーター制度の企画運営、本番では総合司会やアフタートークの企画運営もやっていました。

note ユーザーコミュニケーション担当 金子智美氏
note ユーザーコミュニケーション担当 金子智美氏

高橋:大活躍ですね! では、noteフェスについて、開催のきっかけから教えてください。

金子:実は昨年から大規模なイベントを行う企画を温めていたのですが、コロナ禍で開催が難しくなってしまいました。オンラインに移行するにあたって、ほぼ1から企画を考えなおしました。創作する人たちを後押ししたいという大きな目的は変わっていないのですが、「つくると、つながる!」というタグラインは、コロナ禍での人々の創作活動を見る中で浮かんできたものです

高橋:どのような思いが込められているのですか?

金子:noteでは創作やクリエイティブを広い意味でとらえていて、自分の中から出てくる気持ちを表現する行為はすべて創作であると考えています。

 コロナ禍でこれまで当たり前にできていたいろいろな活動が制限されてしまいましたが、同時に、誰かのアイデアが役に立ったり、新しいことを始める人が出てきたり、エンタメに勇気づけられたりと、私たちの考える創作があちこちで生まれ、人々を支えていたんです。その様子を見て、広い意味での創作の魅力を、たくさんの人に知ってもらい、体感してもらうイベントにしようと考えました。

noteフェスで掲げられたメッセージ
noteフェスで掲げられたメッセージ

ツイート数は1日あたり2,000件超え

高橋:noteフェスの開催にあたって、KPIはどのように設定したのでしょうか。

トライバルメディアハウス チーフコミュニケーションデザイナー 高橋遼氏
トライバルメディアハウス チーフコミュニケーションデザイナー 高橋遼氏

金子:過去に開催してきたイベントと比べたり、他社さんの様子を見ながら、事前申し込み人数や同時視聴者数などの目標を決めました。申し込み人数は5,700人以上同時視聴者数も1,800人と、設定していた数字をクリアできました。

 イベントに関するツイート数も1日あたり2,000件を目標としていましたが、これも達成できました。いろいろなイベントが開かれる中、「盛り上がっていたよね」と記憶に残っているものはこのくらいの発信量があったため、一つの基準にしていました。

高橋:ターゲット層は、noteのユーザーだったのでしょうか。

金子:noteユーザー以外の方も、広く対象と捉えていました。「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」というのがnoteのミッションなのですが、今回も「すごいものは書けない……」とか「私が書かなくても、誰かが書いてくれるだろう」と、創作をためらっている人たちの背中を押したい思いがあったからです。

高橋:実際、noteフェスに関する投稿がたくさん生まれていましたよね。「何かやってみようという気持ちになった」というコメントも、あちこちで見られました。

金子:はい。トークセッションには様々なジャンルのクリエイターにご登壇いただいたのですが、noteが根底にもつ思いに賛同してくださる方々という点では共通しています。セッションでも「まずは書いてみたらいいよ」というメッセージを様々な形で発信していただき、それが参加者に伝わって、noteへの投稿というかたちで現れていた。これがイベントを通じて実現したかったことなので、嬉しいですね。

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この記事の著者

高橋 遼(タカハシ リョウ)

1983年生まれ。2010年株式会社トライバルメディアハウス入社。クリエイティブディレクター。ファンを軸としたマーケティング戦略・実行に従事し、これまでに航空会社、ファッションブランド、スポーツブランド、化粧品ブランド、飲料メーカーなどを担当。著書に『熱狂顧客戦略』(翔泳社)。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

蓼沼 阿由子(編集部)(タデヌマ アユコ)

東北大学卒業後、テレビ局の報道部にてニュース番組の取材・制作に従事。その後MarkeZine編集部にてWeb・定期誌の記事制作、イベント・講座の企画等を担当。Voicy「耳から学ぶマーケティング」プロジェクト担当。修士(学術)。東京大学大学院学際情報学府修士課程在学中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/10/14 07:00 https://markezine.jp/article/detail/33766

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