つながり続けることのハードルが下がった
高橋:今回のような規模のnoteフェスは初開催とのことでしたが、次回以降チャレンジしてみたいことはありますか。
金子:noteの土台を作ってきてくれた人たちにもっと参加してもらい、楽しんでもらえる要素を入れることです。今回のイベントが盛り上がったのは、初期のユーザーや社員の人たちが築き上げてきてくれた雰囲気や世界観があってこそだと実感しました。既にいくつかアイデアを考えています。
もっとやっておけば良かったのは、社内のみんなをちゃんと頼るということです。イベントの準備も大詰めを迎えた頃に、ふと「参加者やサポーターには向き合ってきたけれど、一番身近な人たちにしっかり情報共有ができていただろうか」と気づいて。
「みんな忙しいし、巻き込むのも申し訳ないな」「運営メンバーという役割なのだから、自分たちでやらないと」と思っていたのですが、社内のみんなは一番の応援者であり、仲間なのだと改めて感じました。
高橋:最後に、これからファンイベントやオンラインミートアップをやろうとしている方々に向けて、アドバイスをお願いします。
金子:実は今まで「ファン作りやコミュニティ作りは、やっぱり直接顔を合わせないと」と考えていた部分があったのですが、オンラインならではの良さも見えてきました。
今回、サポーターのメンバーには、アメリカやカナダ在住の方や、地方在住の方もいました。オンラインだからこそ、物理的な距離が離れている方々とも等しく密なコミュニケーションができたのだと思います。
もう一つ、リアルイベントは現場での瞬間的な熱量はとても高いのですが、よほど意気投合しないと、それ以降の関係性が続きにくい難しさがありました。一方オンラインイベントでは、つながり続けることのハードルが下がったと感じました。
高橋:noteフェスには私も視聴者として参加させていただいたのですが、終わった後の余韻が素敵でした。アフタートークもそうですし、終了後もイベントに関するnoteが投稿されていて、心地良い感じが続いていましたよね。

金子:サポーターのサークルは9月いっぱいで閉鎖する予定だったのですが、「絶対閉めないで」「次回まで取っておきましょう」という意見をいただき、一部の有志メンバーと運営がつながる場を別途設けることになりました。イベント開催前からじわじわと関わってくれて、当日にピークを迎え、終了後もゆるやかに関係が続いていく。なだらかで大きな山脈ができたようなイメージですね。
高橋:イベントやミートアップで生まれた熱量をその場限りのものにせず、“大きな山脈”を作ることは、ファンを軸としたマーケティングを行う上で、とても貴重な資産になると思います。金子さん、本日はありがとうございました。