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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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現在活躍しているマーケターのターニングポイント

将来像からの逆算ですべての経験を有益に。オリックスのDX推進を担う尾澤恭子さんのキャリア形成術

普段から改善目線で物事を見る

MZ:ご自身がキャリア形成をしていく上で、大事にしていたポイントはありますか。

尾澤:一番は「私じゃなきゃ、この仕事はできないのか」を考えることですね。転職などをする際も、それは私じゃなくてもできそうだと思うところには行きませんでした。また、課題のハードルが高いものだったとしても、自分がすべき仕事だと感じたら動くようにしていました。

MZ:なぜそのような視点でキャリアを選択していったのでしょうか。

尾澤:私が飽きっぽいというのもあるのですが(笑)、その仕事でチャレンジする要素が見えないと、雇う側も雇われる側もお互いがハッピーにならないと思うんです。そこがブレると、お金のために今持っているスキルを切り売りするだけになり、最大限の価値提供ができなくなってしまうので。

MZ:ちなみにマーケターとしてのスキルアップをしていく上で、欠かさずやっていたことや意識していたことはありますか。

尾澤:昔シリコンバレーにいたときから意識していたのですが、常に身の回りのものを改善する目線で見るということですね。たとえば、レストランに入ったときに、「お店に飾ってある額の絵が曲がっているけど、真っすぐにするだけで店の清潔感が上がるのに」とか、お店の環境、接客、お客様を観察して、勝手に改善案を考えていました。

外資・国内企業、働いてみて感じた違いとは?

MZ:尾澤さんは外資・国内両方の企業に属した経験をお持ちですが、両タイプの企業で働く際の違いはありますか。

尾澤:外資で働いていたときは、コミュニケーション言語が英語なので想像の余地がないように説明することを心がけていました。日本だと「あれ」や「それ」で伝わることも、海外だと通用しません。また、外資の場合、グローバルやAPACなど日本以外のマーケティングアイデアや予算に影響されやすく、そこの調整コストが非常に大きいです。

 他に、株式公開をしていると株価の状況次第で四半期で大きく経営方針変わったりするので、年間でプランを立てても急に予算がフリーズされることもあります。

MZ:年間でプランを立てても、別プランも予備で用意しておくのでしょうか。

尾澤:そうですね。複数のプランをバックアップで用意しつつ、数字でアピールできる部分を作らないと、外資では評価されません。そのため、小さくても成果を作ってチームの士気を高めながら対応しました。

MZ:国内の企業に関してはいかがでしょうか。

尾澤:すべてがそうではありませんが、これまで私が働いてきた会社では超トップダウン経営な側面が多かったからか、社内で合意をとって進めても、最後の最後で社長にひっくり返されるみたいなケースも珍しくなかったですね。グローバル企業だと現場のやろうとしていることに対して協力してくれるイメージが強いですね。その代わり、当然ながら責任もしっかり現場に問われますが。

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なりたい像を小さくてもいいから描くこと

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/08/17 09:00 https://markezine.jp/article/detail/33857

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