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MarkeZine Day 2025 Autumn

スポーツ×デジタルマーケティングの現在位置を探る

ホットリンクいいたかさんと探る、スポーツ×SNSのこれからの形

コロナ禍でユーザーファーストの動きが加速

平地:UGCを生ませようとするのではなく、勝手に生まれるものにする設計が重要ということですね。そもそもUGCという概念ではなく、「投稿したい!」と思ってもらえたら一番良いですもんね。

いいたか:スポーツはUGCが生まれやすいとは思いますが、まだ選手の写真を撮って気軽にSNSに上げられないなどの制約があるので、そのあたりがオープンになってくると爆発的にUGCが広がっていく可能性はあります。

平地:わかります。一度オープンイノベーションの場でそういった仕組みの提供を提案したのですが、進みませんでした。そこにはやはり、そういったルールの部分での難しさがあったからだろうな、と感じていました。

 でも、選手写真ってUGCを生むトリガーに確実になると思うんですよね。写真だけでもそうだし「それを勝手にデザインしていいよ」なんて動きが出れば、COOLなクリエイティブがもっと世の中にあふれ出すと確信してます。

いいたか:コロナ禍になって選手のSNS活用が広がってきたことは大きな変化の一つだと思います。これまでクローズドだった選手のトレーニング風景やオフの過ごし方などがオープンになって、本当にユーザーファーストなコンテンツが出てきた印象です。

 これまでは一般企業も含め、ユーザーファーストと言いながらどうしても利益ファーストだったと思うんです。でも、コロナ禍になってファンと真摯に向き合うことの重要性がより表面化したのではないかと。

平地:それは本当にありますね。コロナ禍に僕も複数のスポーツチームとやり取りしてきましたが、これまで以上に「地元のスポンサー企業とファンをつないで地元を盛り上げるんだ!」という活動が加速した印象もあります。

 たとえば、地元の飲食業のデリバリーをチームが場を提供して手伝ったり、チームのWebサイトで地元企業のサービスを紹介したりと、チームがハブになってファンや地域の方にコンテンツを届けていく意識がより強くなりました。

いいたか:僕もスポーツって地域に根付いている状態が一番素晴らしいと思っています。ただ、コンテンツを届けるところがこれまではないがしろになっていて、たとえばスポンサー企業も「○○のチームを応援しています!」と表明して以上、みたいな(笑)。でも、この状況下でチームと地域のファンの距離が近づいてきてると思います。

県内外の使い分けと裏側の素材集めがポイントに

平地:他に、スポーツチームがSNSでコンテンツを届けていく際のポイントはありますか。

いいたか:個人的にはホームタウンはもちろんですが、商圏外へのアプローチにSNSを活用してみてもいいと思います。たとえば、地方クラブで車移動しているファンが多そうなら、通勤・通学などで見られることの多いTwitterをあえて商圏外のファン向けにし、商圏内のファンはInstagramと地域別に使い分けるのも一つです。きっと、ホームタウンには住んでいないファンもいると思うので。

平地:それはおもしろいアイデアですね。届けたい方のいる地域によって、SNSを使い分けるのは納得です。

いいたか:後は、平地さんの会社みたいなパートナーさんとかと一緒に練習に密着している様子を動画素材として集めて、それをYouTubeに上げていくのもいいと思います。たとえば、Jリーグ選手がやる遊びでやる鳥かご(サッカーの練習の一つ)ってファンの人からしたらめちゃくちゃおもしろいコンテンツだと思うんです。そういった裏側の様子をSNSで届けていくのは方法の一つじゃないですかね。

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スポーツはコンテンツの宝庫、アセットにできるかどうかが分かれ目

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/08/03 07:00 https://markezine.jp/article/detail/33899

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